2021年9月24日

建設作業員達の抗議デモにあきれる

本日の記事は、独断と偏見に満ちた内容になっている可能性がありますのであしからず。

さて、

9月20日から続いているメルボルンの建設作業員達による抗議デモですが、最初のきっかけはティールームの使用禁止への抗議行動でした。

ティールームというのは、作業員達がお茶やコーヒーを飲んだりランチを食べたりして休憩する部屋のことです。このティールームを使用禁止にされたことに抗議するために、一部の作業員達がテーブルや椅子を道路に持ち出して、BBQまで持ってきて、路上ティータイムを行ったことだったと記憶しております。

もちろん、車の通行をブロックしていましたので、大問題になりました。

どうしてティールームの使用が禁止されたかと言うと、建設現場における新型コロナ感染予防対策がなおざりにされており、マスクの着用を始めとしたルールもきちんと守られていなくて、建設作業員達から感染が拡大していたからです。

こういう状況で、

ティールーム使用禁止くらいで文句を言うな!

仕事があるだけありがたいはずじゃあないのか!

ロックダウンが続くメルボルンでは、多くの人々が非常に困難な状況の中で、耐え忍んで頑張っているんですよ。多くの業界が営業禁止、活動禁止になっています。それは労働者にとっても事業主にとっても収入無しってことですよ。政府からの最低限度の援助だけを頼りに耐えているんです。

メルボルンの建築作業員達の労働組合は大変力を持っていましてね、これまでにデモやストライキによってより良い労働条件や賃金を獲得してきましたが、はっきり言って、そのせいで図に乗っていると思うんですよ、私は。

オーストラリアには「CFMEU」という労働組合があるんですが、ヴィクトリア州でも大変強い影響力を持つ組合です。これは、建設作業員達だけではなく、建設・林業・海運・鉱業・エネルギー業で働く労働者の組合ですけど、メルボルンで一番影響力を持っているのは建築作業員達です。

彼等はね、不満があれば文句を言って抗議行動を行えば、それが自分達にとって好ましい状況変化に結びつくという意識があるんだと思うんですよ。それは悪いことではないですけど、新型コロナのパンデミックの事を考えたら、ティールームのことくらいで道路をブロックして抗議活動をしちゃおうっていうのがもう甘やかされていると分かります。

その抗議行動が引き金になったのかどうかは知りませんけど、州政府は建設作業員達にワクチン接種を義務付けたんですよ。少なくとも1回のワクチン接種を済ませたことを証明しないと仕事を続けられなくなるということです。

じゃあワクチン接種すればいいじゃあないですか。

ところが、これに反発した作業員達を、ワクチン反対派の活動家や陰謀論信者達や極右の過激派が扇動して、抗議行動は暴動に発展しました。彼等はCFMEU(労働組合)の建物に押し寄せて、建物のガラスを割るなど大暴れ。

建設作業員達の親分的存在であるジョン・セツカCFMEU書記長に対しても物を投げるなどの暴力行為に及んだため、安全のためメルボルン市内各地の建設現場が2週間閉鎖されました。

CFMEUは、暴動は組合員達に紛れ込んでいる過激派や陰謀論者らが引き起こしたと言ってましたけど、組合員達も大勢暴動に参加していました。

そして翌日にはですね、何ということか Shrine of Remembrance と呼ばれる戦没者慰霊堂に数百人が集結して、再び抗議デモを行ったのです。多くの人々にとって神聖な場所である戦没者慰霊堂で暴動を起こし、排泄で場所を汚した人達もいたそうですよ。この日は200人以上が逮捕されました。

反ロックダウン、反ワクチンの抗議活動ですからね、集まった人達はほとんどマスクなど付けてはいませんでした。もちろんワクチンも接種していないのでしょう。

そして、この日のデモに参加していた一人が、昨日新型コロナで入院したというニュースがあったんです。昨晩の時点では、集中治療室には入っていないと聞きましたが。

暴動がスーパースプレッダーイベント(特別に多くの感染者を出す行事のこと)になるのはもう確実です。近いうちに一日の新規感染者数が1000人を超えるかもしれません。


昨日も抗議デモは続くはずでしたが、参加者が激減して集まった92人が逮捕され、昨日の抗議デモは自然消滅したようです。

CFMEUが、デモ参加者は自分達の建設業界には歓迎しないというメッセージを出しましたから、抗議活動に参加すると失業するというリスクもあって参加を止めた人もいたでしょうね。

今日はどうなるのでしょうかね。

腹立たしいです。


ワクチン反対派の活動家や陰謀論信者や極右の過激派のバカ者達はね、毎週末メルボルンに集まっては警察と衝突しているんですよ。警察と衝突して暴れるのが目的という人達もいるんです。

そんなバカ者達もね、新型コロナに感染して症状が重くなれば、必ず病院が受け入れて治療してくれるんです。しかも無料で。

その公共医療システムを守るために、私達はこんなに長いロックダウンに耐えているんですよ。

感染者数をゼロあるいはそれに近い数字に抑制することはもう不可能となってしまいましたから、ワクチン接種を進めるしかロックダウンを終わらせる方法が無いというのに、反ロックダウンだ?反ワクチンだ?

腹立たしい!

まったく腹立たしい!


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