2020年9月1日

同性愛者であることを伝えて欲しい

このブログで時々話題にしていますが、うちの娘は同性愛者です。

ハイスクールになって不安障害がひどくなり、摂食障害も始まって食べることができなくなり、自傷行為を始めた頃に「I like girls(私は女の子が好き)」とカミングアウトしました

娘の病気のことは、「自分の髪を抜いてしまう子ども」という記事にも少し書いたのですけど、自身が同性愛者だと自覚したことは大きなストレスになっていたそうです。

自分の性的指向には小学校の頃に気づいていたそうです。ハイスクールになって、一番の親友だった女の子にボーイフレンドができた時、自分のその親友に対する気持ちが恋だったことに気づき、自分は同性愛者だと確信してからは、ずっと不安に苛まれていたそうです。

残念なことですけど、社会の人権意識がかなり進んでいるオーストラリアでも、同性愛者への偏見や差別がまだありますからね、学校でもつらい思いをしていた時期があるのです。

夫と私は、性的指向や性自認の多様性を理解しており、度々そういうことを家庭でも話題にしていましたから、娘は自分の両親が偏見を持っていないと知っていたはずですが、それでもカミングアウトすることは容易ではなかったのです。もしかしたら受け入れてもらえないかもしれないという恐怖がつきまとうのです。

カミングアウトした時には大変感情的になっていましたが、「あなたが好きになる人が女でも男でもその間でも、お父さんやお母さんには問題ではないことは知っているでしょ?あなたが幸せならそれでいいのよ」と言うと「うん」と言って落ち着きました。

今では、娘は自分がレズビアンであることを堂々と話題にできるようになっています。

そんな娘が、私に日本の祖父母や叔母達や従姉妹達に、自分が同性愛者だということを伝えて欲しいと言います。

日本語での会話が不自由ですので、日本のおばあさんから電話があると不安と緊張でおかしくなる娘ですから、めったに話をすることもありませんが、それでも日本にいる親戚にこのことを知っておいてもらいたいと言うのですけど。

娘も年頃ですからね、「ボーイフレンドとかいないの?」なんていう話題になれば、それを伝えるチャンスになるのでしょうけど、そういう機会がこれまでありませんでした。

それと、

私の両親は岡山の田舎に住む古い考え方の人達ですから、同性愛とかには偏見を持っていることを私は知っています。伝えても受け入れられない可能性があると思います。同性愛者だと分かれば、話題にしてはいけない家族の秘密ということになる気がします。

まあね、娘が日本の親戚に会うこともないでしょうから、受け入れられなかったとしても大きく傷つくことはないと思いますけど。

伝えてくれと頼まれたお母さんは、不安と緊張を感じていますよ。

こういう話をするのに、勇気が必要という社会は残念です。もっともっと多様な人が普通に認められ受け入れられる社会に変わって欲しいものです。

日本にいる私の両親や妹達の家族が、このブログを読んでくれていれば、とっくに伝わっているはずなんですけどね。実はもう知っているけど話題にしないようにしているとしたら、それもまた残念です。


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