2019年3月27日

うちの娘は同性愛者

私達家族は「無神論者(Atheist)」です。

世界や人の生き方に対する見方の説明に、神様の存在や神様の意思の介在などは不要です。神様などよりも科学を支持します。

うちの娘がハイスクールの頃、不安障害がひどくなり、摂食障害も始まって食べることができなくなり、自傷も始まった頃のある日、

夫と私を前にして言いました。

「I like girls.(私は女の子が好き)」

カミングアウトでした。

自分が同性愛者であると両親に告げたのです。娘は大変感情的になっていました。

「ああそうなの、分かったよ。あなたが好きになる人が女でも男でもその間でも、お父さんやお母さんには問題ではないことは知っているでしょ?」
「うん…」
「あなたが幸せならそれでいいのよ」
「うん…」

私達家族は、宗教に関するあらゆる問題について、LGBTの人権問題についても、子供達が小学校の頃からよく話し合っていましたから、同性愛に対する偏見などないと分かっていたはずなのに、それでも娘は自分自身の性的指向に気づいた小学校の頃から悩み、それを確信してからは不安に苛まれていたそうです。

もしも、私達夫婦がLGBTの人達に偏見を持っていた場合、娘はどれほど苦しんだことでしょうか。

娘は、学校では孤立して行きました。仲の良かった友達とは距離を置くようになりましたから。怖くてとても打ち明けられなかったそうです。ゲイだと悪口を言う生徒もいたそうです。いじめにもあっていましたが、私達が学校に相談し、学校側が真剣に対応してくれたことでいじめの問題はすぐに解決しました。学校には行きたくなかった娘ですが、メルボルン大学に進学するために勉強に専心することで乗り越えました。

パニック障害も発症し、ハイスクール卒業後には一時期家から出られなくなったりもしましたけど、現在は大学に通っています。

先日からこのブログで話題にしているLGBT+と宗教の問題ですけど、

自分の子供が同性愛者と分かって、子供と縁を切るだとか、異性愛にするための治療やカウンセリングを勧めたり強制したりするだとか、子供のことを恥じて秘密にするとか、そんな親達が世の中には大勢います。

非常に悲しいことです。

そして多くの場合、そうした親の判断のもととなる心理や価値観の背景には、彼らが信仰する神様の意思とかいうものが介在しています。

考えるだけでも恐ろしいけれど、

世界には、私の娘のように自分と同じ性の人を好きになると死刑になったり、刑務所に入れられたり、公衆の前で鞭打ちを受けたりする国がたくさんあるんですよ。

そんなことをさせる神様は、

まったくもって凶悪で卑劣でバカで極悪なのです!


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