2020年9月26日

連続殺人鬼ドラマと心的外傷のこと

TVドラマシリーズ「Des」(全3話)」の放送が始まり、ストリーミングサービス「Stan」で視聴できるそうです。主人公の連続殺人鬼デニス・ニルセンをデイヴィッド・テナントが演じています。

デイヴィッド・テナントは「ドクターWho」の10代目ドクターで有名になりましたが、最近ちょっと癖のある役柄を演じることが多いですね。


彼が演じる連続殺人鬼というのは面白そうですが、私は見たいとは思いません。

だって、

「英国のジェフリー・ダーマー」とも呼ばれる連続殺人鬼で死体嗜好者のデニス・ニルセンの話ですし、この事件には個人的なつながりがあるのです。

私は、連続殺人関係の話に夢中になっていた時期があります。

当時は強い抗うつ薬を飲んでいて感覚がおかしくなっていたと思うのですけど、おぞましい内容を読んでも気持ちが悪くなったりせず、非常に興味をそそられたのです。

様々な殺人事件について読みました。デニス・ニルセンのことも読みましたので、事件の概要は知っています。

デニス・ニルセンはスコットランド出身の男で、少なくとも12人の若い男や10代の少年を殺しました。子供の頃は大変おとなしく臆病で内向的だったそうです。将来殺人鬼になる人物が子供の頃に小動物を虐待したり殺人を妄想したりしていたというプロファイリングに当てはまらない人物です。

幼少の頃、両親が不仲だったことから、デニスと兄妹は祖父母のいる母親の実家で暮らしました。祖父母はデニスの母を支え、孫達に優しく、特に漁師だった祖父から可愛いがられたデニスはおじいさんっ子でした。家族でピクニックに行くなど楽しい思い出のある幸せな幼少期でした。

ところが、その誰よりも大切な愛する祖父が漁に出た海で心臓発作で亡くなります。棺桶の中に横たわる祖父の死体を見たことが、彼の人生に大きな影響を与えることになるのです。その時、デニスは6歳の誕生日の前でした。

彼の殺人についてここに詳しく書くつもりはありません。興味のある方はインターネットで探せばいくらでも資料が見つかります。ただし日本語でデニス・ニルセンについて書かれたサイトは少ないですし、内容が正確ではないものが多いです。

彼は1978年から1983年の間に、自宅で殺人を繰り返し、死体を床下に隠したり庭で焼いたりして死体を処理していたのに、ずっと見つかりませんでした。

殺人を続けたくなかったデニス・ニルセンは、死体を隠す床下や庭のないアパートに住めば殺人をしなくなるかもしれないと考え、屋根裏部屋のアパートに引っ越しましたが、結局ここでも殺人を続けます。

ところが、死体の処理に困り、肉を切り刻んでトイレに流していたのです。もちろん、全てを流せるわけではありませんから、トイレに流せなかった部分は塩漬けにしたり煮たりして袋に入れ、部屋に隠していました。

逮捕のきっかけは、排水管が詰まったことでした。

住民から(デニス・ニルセン自身を含む)排水管の詰まりや悪臭に苦情が出て、修理にやって来た業者が排水管にたくさんの肉や小さな骨が詰まっているのを見つけたのです。そして、その排水管は、デニス・ニルセンの住む階からの排水管でした。

さて、この事件が私とどういう関係があるかと言いますと、

私ではなくてうちの夫なんです。

夫が以前勤めていた会社の同僚Sさんは、英国からオーストラリアに移民してきた人でしたが、英国では警察に勤めていらっしゃいました。そして、デニス・ニルセンのアパートや引っ越す前に住んでいた家の検証をしたり証拠収集をした捜査員の一人だったのです。

この事件が大きな心的外傷となったSさんは、その後に担当した爆破事件でさらに心的外傷を受けたことで警察を退職し、環境を変えるためにオーストラリアに移民してこられたのでした。現在はメルボルン郊外の食品加工工場で衛生管理を担当されているそうです。

デニス・ニルセンの事件がTVドラマになったと聞いて、Sさんのことを考えました。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、警察の皆さんにとって重大な問題ですね。心から「お疲れさまです」「いつもありがとうございます」と申し上げたいです。


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