2020年1月10日

森林火災は人災

森林火災の多くは放火によるものだと聞いたことがありました。

ブラックサタデーの時に発生した火災の中にも放火によるものがありましたし、ボランティア消防隊員だった男が自ら火を付けて火事を発見したふりをして消火活動に大活躍という話もあったりします。

一般的に、オーストラリアの森林火災の原因は落雷だと言われますけど、落雷が原因の火災はわずか13パーセントに過ぎないという記事を読みました。

残りの87パーセントはヒトに原因があるのです。

まさに人災!

47パーセントはうっかり事故による火災です。タバコの吸い殻の投げ捨てとか不注意な火の使用とか電線のトラブルとか、いろいろです。

故意に火を付けた放火による火災は40パーセントです。思っていたより多いです。

以前住んでいた家のお隣りに住んでいらっしゃった方が、ヴィクトリア州警察の放火犯罪のスペシャリストでしたから少しお話を聞くことができましたが、放火犯監視者リストなんていうのもあるんですけど、全員を監視し続けるなんてことはできません。

病的放火というのがありますよね。火を見ることや消火活動を見ることに異常な興味を持ち、放火の際の緊張感や感情的興奮、場合によっては性的興奮に惹きつけられてしまう精神的な病気とも言える放火癖のある人々がいるんですよ。

もちろん他にも様々な理由や状況で放火を行う人がいますがね。

高温乾燥さらに強風という火災の危険日に乾燥しきった草地に火を付けると、またたく間に燃え広がります。燃えやすいユーカリの木で覆われた森林は、簡単に燃え上がります。

近年の降雨不足と気温の上昇でさらに燃えやすくなっていますし。

落雷による火災はどうにもならないし、放火の阻止は困難でも、うっかり事故の47パーセント(約半分)は防ぐことができるはずですよ。

屋外での火の使用禁止の日にBBQで肉を焼いたりしてはいけないのですよ!


ところで、ヒールズビルという町の外れのユーカリの森に囲まれた家に住んでいる義弟は、森林火災のことを随分心配していたのですがね、今夏の大災害をきっかけに地元の消防隊に入ったそうです。

うちの夫がかつて入っていた消防隊です。

田舎の方の消防隊(CFA: Country Fire Authority)は、隊員のほとんどがボランティア隊員です。

毎週日曜日にトレーニングがあって、火事以外にも交通事故や倒木などでしょっちゅう家を飛び出して行ったものです。

仕事と家庭と消防救助活動のバランスを上手く取るのは難しいですが、義弟にはエールを送りたいと思います。


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