2020年1月14日

煙で霞むメルボルン

大きな被害を出して今も燃え続ける森林火災が発生している地域からは遠く離れたメルボルンですが、風向きの関係で煙が流れ込んできます。

昨日も今日も、外は煙で霞んでいます。

霧が出ているように見える程度の煙で、呼吸に影響するほどではありませんが、喘息のある方々は要注意です。

洗濯物は外には干せません。

家の中にも煙が入ってきますから、私はずっと目がチカチカしています。

この程度の煙でもこんなんですから、火災が起きている地域では皆さんがどれほど苦労されているか想像できます。

一昨日、さらにお一人ボランティアの消防隊員が消火活動中に倒木で亡くなりました。ユーカリの木は、落ちて来た枝が当たっても命が危ないくらいの大木ですからね。本当のお気の毒です。

多くの人々が住む家を失い、あるいは避難所暮らしを強いられ、また世界中で報道されていますが野生の動物や農場の動物がたくさん犠牲になっています。

焼け焦げた山には食べ物も水もありませんから、生き残った動物達を水や食べ物で援助する活動も始まっています。

運良く火災を逃れた地域でも、電線や電柱が焼失しているために電気がなく、水もない地域もあり、困難な生活が続いているそうです。

また、観光業や飲食店業を営む人々にとっては、夏休みで稼ぎ時である時期なのに火災の影響で客足が途絶えてしまい、収入がなくなるといった影響もでています。

ところで、

日本では、一部の報道からだけの知識で、オーストラリア政府の森林火災への対策不足や野生動物(カンガルーやラクダ)を殺すオーストラリア人の非道ぶりを非難する意見があちこちで見られますが、

森林火災への対策不足を批判するのは適切ではありません。

対策をしていないわけがないじゃありませんか!

連邦政府の首相を含めた一部の政治家の今回の森林火災への対応には批判されて然るべきところがあったことは事実ですがね。また、連邦政府のエネルギー政策も批判される部分はありますけど。

焼け焦げた地域に緑が戻るためには例年以上の降雨量が必要だそうですから、自然が復活するのも見通しは良くないです。

雨が降ってくれないことには…


太平洋のエルニーニョ現象は日本では有名ですね。海水温と気圧の異常が発生すると、偏西風が影響を受けて世界の気候に大きな影響を与えるわけですが、インド洋にも同様の大気海洋相互作用が起きるんですよ。

現在アフリカ東部に大雨を降らせ、オーストラリアに降雨不足をもたらせているのもそれです。


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