2024年4月30日

気分の浮き沈みと双極性障害

ここ数日、大きなため息をつくことが増えていたうちの夫は、朝起きる時間が来ると「あ〜」とか「う〜」とか唸っていたんですが、昨日の朝は「じゃあ、行ってきますよ。家賃を払って光熱費を払って家族を食べさせるために稼ぎに行ってきます」と言いました。

そういうことを言う時は、メンタルがダウンしているんです。長年一緒にいる私にはすぐ分かります。

こういう時に身体的に無理をしたりストレスが大きい出来事があったりするとすると、気持ちの落ち込みが悪化して「うつ期」が始まってしまいますから気をつけないといけません。

うちの夫は双極性障害2型なんです。かつては「躁うつ病」と呼ばれていた病気ですが、2型というのは「躁期」の症状が軽いタイプです。

「明らかに異常」とは感じないかもしれない夫の「躁期」の特徴は、普通とは違う元気さ、饒舌さ、すごいアイデアを次々と思いつく、高揚感と自信に満ち溢れた感じなどで、ちょっと度が過ぎた感じはするものの一見すると「活動的でポジティブな人」なのですよ。

ただし、怒りやすくなることとへっちゃらで高額な買い物をするという特徴もありましてね、これがこれまでトラブルを引き起こして来ました。

怒りやすくなると家族との関係にも影響しますが、仕事でトラブルを引き起こすわけです。自分よりも上の立場の人と対立してクビになったことが2回もありますからね。

最近は非常に元気がありました。泥棒を捕まえようとスタッフと計画を練って襲撃に行ったりしたでしょう?やっぱり「躁期」だったんですよ。怖いものなしですから泥棒に襲いかかったり出来たんでしょう。

ここ数年は薬のおかげで安定していますけど、メンタルの上下の幅は大きいですし、そういうのが特に原因もなく周期的にやって来ます。

「躁期」の後には、必ず「ダウン期」がやって来ます。それが「うつ期」になってしまうと大変です。仕事に行けなくなって寝続けることになりますから、気持ちの落ち込みが悪化しないように気をつける必要があるのです。

本人も良く分かっているので、昨日は仕事を早退して帰って来ました。

お店が忙しくなかったのと、副店長のスタッフが2週間後に別の店舗に移ることになっているので、その人がいなくなると当分は余裕がなくなるから、休めるうちに休もうと思ったそうです。

こういう微妙な状態の時、私は感じていること客観的に指摘することにしています。

「今はメンタルが落ちて来ているダウン期なんでしょ?」
「その通りです、良く分かりますねえ」
「お茶でも入れましょうか?久しぶりにクッキーを焼いたから」
「はい、いただきます」

夫はクッキーをボリボリ食べながらオーディオブックを聞いていましたが、すぐに寝てしまいました。

最近ちょっと寝過ぎています。寝過ぎるのは夫の「うつ期」の特徴ですから私が気付くきっかけにもなるんですけど、今朝は商品搬入のトラックが来るからということで5時前に仕事に行きましたよ。

明日は休みの日なので、気分転換に屋外で身体を動かすことを勧めてみます。


しかしね、そんなに深刻に考えなくても大丈夫なんです。

誰にでも気分の浮き沈みはあるでしょう?絶好調の時もあれば元気が出ない時もあるのが普通じゃないですか。

そういうアップダウンが普通の人よりも大きくて、特に原因もなく周期的にやって来るのが双極性障害なわけですが、ありがたいことに夫の場合は「躁期」の症状が軽い2型ですし、薬でアップダウンはかなり抑えられていますからね、本人と家族が気をつけていれば普通の暮らしができるのです。

まあ、気持ちがアップしてもダウンしても、それが極端な「躁」や「うつ」になると、うちの夫の場合は失業という問題に直結しますので気をつけないといけないわけですが。

目が見えなくなって来ているという問題もありますので、これが今後どう影響するかが心配なところです。

いろいろありますけど、毎日仕事に行って稼いでくれていることには感謝しています。そんな夫をサポートするために出来ることをするのが私の役目です。

でもクッキーを焼くのはちょっとやめておくわ。昨日すっごい食べ過ぎていましたから。


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