2024年4月21日

警察が出来ることにも限界が

うちの夫が勤めるツールショップから盗んだ商品をフェイスブックのマーケットプレースで売りに出した泥棒の話ですが、盗まれた商品のほとんどを取り戻し、泥棒は警察に逮捕されたわけなんですけど。

被害額は結構な額だったそうなんですが、それを取り戻すためにお店のスタッフが犯人を見つけ出して自分達で捕まえるなんてことは、被害がいくら大きくても普通はしません。

詳しいことはここに書けないんですけどね、今回はそこまでする理由があったのです。

詳細は昨日の記事を読んでいただくとして。

捕まえたのは、商品引き渡し場所でした。泥棒がマーケットプレースで売りに出した商品の購入希望者を装ったスタッフのBさんが泥棒とのやり取りで決めた場所で、ある商業施設の駐車場だったんです。

駐車場のすぐ横にはパブがありました。オーストラリアのパブというのは、お酒を飲むいわゆるパブとレストランが併設されていますが、賭け事を楽しむカジノみたいな施設も同じ建物内にあることが多いです。

金曜日の夕方でしたから、お客さんが大勢来ていました。

こういう場所には必ず警備員がいます。すぐ隣りの駐車場で男が集団に襲われて地面に押さえつけられているという状況は、お客さん達の注目を集めないはずがありません。

事件が起きているということで、すぐに警備員が出て来たそうです。この警備員は元警察官でした。事情を聞いて男を地面に押さえつけている集団の方の味方になりました。

しばらくして警察がやって来て、地面に押さえつけられていた男が逮捕されるという展開になりましたから、状況はいよいよドラマチックになって野次馬も集まりました。

パプやレストランに来ていたお客さん達は、駐車場で現在進行形で起きている出来事の話題でもちきりだったそうです。

この時、パブには非番の警察官のグループが飲みに来ていたそうです。彼等は駐車場で起きている出来事を聞いて大いに喜んだそうですよ。

と言いますのも、警察官達は悪い奴らを捕まえたい気持ちは山々なんですが、お役所ですからね、何事も処理の手順というのが決められているし、店の商品を盗まれたという被害届が出ても、まずはそれをシステムに入力しないといけませんから時間もかかるし、何をするにも上からの許可や指示が出るまで動けません。

だから、被害者が自分で調査をして証拠を揃え、泥棒を自分で見つけ出して捕まえて、捕まえてから警察を呼ぶという今回のような出来事は、彼等にとってとても愉快に感じるらしいのです。


警察の事情聴取が終わった後、うちの夫と息子とスタッフの一人は、そのパブで晩ご飯を食べて帰りました。興奮してなかなか寝付けなかったところへ、夜の10時過ぎに警察から電話がかかってきて、提出したはずの証拠の動画の所在について聞かれたそうです。

提出した証拠の写真や動画は、提出した警察署でまだ処理すら終わっていなかったのですよ。

泥棒を捕まえるのがもう少し遅れていたら盗まれた商品は売られてしまって取り戻せなかっただろうということでね、やっぱり自分達で捕まえることにして正解だったという話なんですけど。

泥棒を現行犯で捕まえて、警察がお店にやって来たということはこれまでに何度もあるのですが、今回のは勤務時間の後に別の町の商業施設の駐車場まで行って起こした出来事ですからね。

うちの夫は泥棒に後ろから飛びかかっていますし、暴れる泥棒を殴ってもいますし、泥棒がうちの夫を暴行で訴えないことを祈りますよ。

しかしまあ、ナイフを持っていた泥棒に刺されたりしなくて、計画通りに上手く行ったからこんな話が出来るんです。普通はしませんし、しない方がいいです。


お帰りの前に1クリックを!



0 件のコメント:

コメントを投稿