うちの夫はツールショップに勤めているんですが、小売店で物を販売する仕事というのは苦労がつきものです。
時々とても元気がなくて疲れ切ったような様子の時がありますが、そういう時はたいてい難しいお客とのトラブルで精神的にまいっているんです。
話を聞きますとね、ホントにちょっと信じがたいほどの悪質なクレーマーがいるんですよ。
ツールショップでは、電動工具やチェーンソーなど高額なツールも販売していますが、故障したから新しいのと交換してくれとか代金を払い戻してくれとか言って来るお客は多いのですけど、明らかに誤った取り扱いをしてお客自身が壊したことが明白な場合が多いそうです。
そうした場合に、機械の中を確認してから誤った取り扱いをしたはずであることを指摘しても、お客が説明書をよく読んでいなかったことが分かっても、悪質クレーマー達には通用しませんからね、大変な騒動になることがあるようなんです。
長時間に渡って怒鳴り続け、通常の営業業務ができなくなったり、会社の本部にクレームをしたり、グーグルレビューで怒りを爆発させたりするわけです。
「店長を出せ!」というのがよくあるパターンでしょ?ですからうちの夫が対応するわけですが、経験を積んでいる夫でも怒鳴り散らすクレーマーへの対応はメンタルヘルスに大きな影響があるのです。
まさに「カスタマーハラスメント」というやつなんですけど。
昨日もまた、難しいお客とのトラブルが続いているんだと言いながら、
塩をまかないと…
と言うので私は驚きました。お客に対して塩をまくなんて、すごいことを知っていますねえ。日本人でも知らない人がいるでしょう。
厄に対してまく清めの塩という意味ですよ。お客さんに対して聞こえるように「塩をまけ」と言ったり実際に塩をまく姿を見せたりすると、「もう来ないでくれ」という意思表示にもなるわけですが、悪質クレーマーがこんなことをされたらパワーアップすることは間違いないです。
うちの夫は日本のある小売店の人達が悪質クレーマーへの対応で辟易した後、「塩をまこう」と言ったのを聞いて意味を教えてもらったことがあるんだそうです。
本当に悪質なお客に対して「もう二度と来てくれるな!」という思いをその塩に込めるわけですね。
塩をまきたいという気持ちは良く分かります。私は実際に塩をまいたことがあるけど、 アレね、不思議なことに塩をまくとセイセイするんですよ。
わら人形とか丑の刻参りなんていうのに始まって、誰かを不幸にするおまじないというのもいろいろありますよねえ。逆に、自分に幸運が舞い込むようにするためのおまじないというのもありますが。
科学的根拠のないおまじないも、おまじないをやっている本人のメンタルヘルスに影響はすると思います。それをすることでストレスが減るとか心が落ち着くとか、そういう事は考えられます。
ドーパミンとかセロトニンとかアドレナリンとかね、脳内で作られる神経伝達物質に影響するんでしょうね。
塩をまくことで少し気持ちがラクになるとしたら、おまじないにも科学的な根拠があるということでしょうか。
ちなみに、オーストラリアでは塩をまくことに何の意味もありません。
昨日は、夫からあるツールの専門店に持って行きたいものがあるから大至急車を運転してくれと連絡があり、私が運転して連れて行きました。うちの夫はもう車の運転が出来ないものですからね、こういう場合は私が助けるしかないのです。
そのツールは世界的なトップメーカーの商品で2000ドル以上するものでしたが、お客さんが使用したガソリンが低品質でしかも古いものだったことが原因の故障だということがはっきりしたそうです。
専門店の方がツールから抜き取ったガソリンをチェックしたら、水が混ざっていたんですって。そのせいだそうです。修理はできないと言われたそうです。
たとえ修理できたとしても新品を買う以上のコストがかかるということだったらしいです。
買ったばかりなのに故障したと怒っていたお客さんにこのことを連絡したら、40分間も電話で怒り狂ったそうですよ。
取扱説明書には事細かく注意事項や警告事項が書かれています。使用する燃料に関する注意ももちろん書いてあるんですが、使う前に説明書を読まない人が多いわけです。
ツールショップには泥棒も入って来ますしね、メンタルが弱い人には務まらない仕事ですよ。
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NZの友達は大嫌いな義母が帰った後にセージの葉っぱを使って家の中を清めていました。中国の友達は病気やいろいろな不幸が重なった時に家の周りにお酒を撒いていました。面白いですよね。
返信削除「大嫌いな義母が帰った後にセージの葉っぱを使って家の中を清めた」はいいですねえ。良い香りのするハーブで清めるというのは、他の国でもありそうな風習です。
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