会場はヤラバレーのディクソンズ・クリーク(Dixons Creek)という所にあるワイナリーレストランでした。最近はこういったワイナリーレストランで結婚式をあげるのが人気のようです。
私は以前このワイナリーレストランに行ったことがありました。小学校に勤めていた頃にここで忘年会をしたことがあったんです。30年近く前のことですけど。
今住んでいる家からは車で1時間ほどで行けます。結婚式は午後4時半からということでしたが、途中で銀行に寄って仕事で必要なお釣り用のお札や小銭を用意したいとうちの夫が言うもんですから、2時45分出発ということにしていました。
ところが2時半になっても準備すらしないうちの夫。
私が急かすとやっと着替えたんですけど、要した時間はたったの5分。いつも着ている白いシャツを着て、黒いズボンにはき替え、黒い革ジャンを着て終わり。
そんな服装で行くのか!
ネクタイくらいすればいいのにと思いましたけど、結局のところはそんな服装で特に問題はなかったです。
多くの男性ゲストはスーツ姿でしたが、うちの夫以上にカジュアルな服装の人はいましたからね。
男性ゲストの中で一番目立っていたのは、蜘蛛の巣模様の青いシャツの上にカラフルなペーズリー柄のスーツを着て、そのスーツのズボンは半ズボンで、ピンク色のソックスに真っ赤なイモリのような靴を履き、毛糸で編んだ帽子を被っていたおじいさんでした。エルトン・ジョンみたいなメガネをかけていましたよ。
私は先日買ってきた濃い緑色のブラウスと黒いワイドパンツ。運良く見つかったゴールドのジルコニア付きイヤリングを付けて、久しぶりにヒールのあるブーツを履いて行きました。
女性ゲスト達はすごかったですよ。ほとんどの人がドレス姿でした。それも肩や背中を露出したロングドレスが多かったです。
真夏ならいいですけどね、昨日はワイナリーレストランの辺りは最高気温が16度くらい。夕方からは急に気温が下がって10度以下になりましたから、いくらファッションのためとは言え、そのドレスは寒かろうにと心配するような服装でした。
ものすごく大勢のゲストが招待されていました。100人以上いたと思いますけど、ゲストの全員が白人だったのには驚きました。ワイナリーレストランのスタッフも全員白人でした。白人じゃあなかったのは私と撮影チームの一人だけ。多人種多民族社会のオーストラリアでは、非常に珍しい状況だったと言えるでしょう。
結婚式は、型苦しい形式などなくて大変カジュアルで、宗教色もほとんど無かったです。ゲストの多くが手にワインやビールを持っていましたしね、結婚式をした場所が葡萄畑の横のガーデンではなくて、ワイン樽に四方を囲まれた倉庫みたいな部屋だったんですよ。
私だったらああいう場所は選ばないですけどねえ。
結婚式はあっという間に終わりました。Lさんのお母さんが式が始まる前からずっと泣き続けていて、花嫁さんのお父さんも泣いていて、Lさん本人も花嫁が入って来た時には号泣していたもんですから、私はもらい泣きしました。
結婚式の後は写真撮影の時間がかなりあって、その後で食事かと思ったら着席しての食事は無かったんです。
お酒類は豊富でしたけど、食べ物は手でつまんで食べられるおつまみが少し出ただけで、そこからはダンスパーティーが始まったんですよ。
私は知り合いなどいないし、新郎新婦に会ったことも無かったわけだし、ダンスパーティーが始まったらすることもないので、私達は早々に帰ることにしました。暗い田舎道の運転が心配だったせいもあります。
うちの夫がお腹が空いたと言うので、途中でマクドナルドに寄ってハンバーガーを食べてから帰りました。
ああいう感じの結婚式が今風なのかと興味深かったですけどね、正直言うとワイナリーレストランのご馳走を食べられると期待していたので、ちょっとがっかりしましたよ。
会場のコーナーには、こんなテーブルが置いてありました。
新郎新婦へのプレゼントを置くテーブルだとのことでした。ただし、Lさん達はプレゼントは品物よりも現金を希望していたので、うちの夫はお祝いのメッセージを書いたカードに現金を入れて、テーブル中央の白い箱に入れました。
投票箱みたいになっていましてね、箱の上の隙間から入れるようになっているんです。
ちなみに、テーブルの上のフレームに入っている結婚写真は、もちろんLさん達ではありません。一体誰なのか分かりません。赤の他人じゃあないでしょうから、もしかしたらご両親の結婚写真かもしれませんけど、非常に違和感がありました。
オーストラリアの結婚式では、引き出物なんていうものはありません。
結婚式や披露宴に参加するゲストは、行ってお祝いして食べて飲んで楽しむだけなんですけど、昨日のLさんの結婚式ではお酒は豊富に出ましたけど食べ物があまり出なかったのでね、皆さんおつまみをむしゃむしゃ食べていましたよ。
私のように食事が出なくてがっかりした人は多かったに違いないです。
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