2023年5月11日

家探しと住宅価格高騰

もう7年も前になりますが、私は「住宅価格がすごすぎる」という記事を書いています。

私達が住んでいる家の道路向かいにある家が売りに出されまして、両側を2つのボロ家に挟まれた一見するとしょぼい家でしたが、その家は1.4Mドル以上で売れたのでした。

「M」というのはミリオンの「M」ですよ。ざっと1ドル百円で計算すると1ミリオンドルは約1億円なので、つまりこの家は1億4千万円で売れたのです。

ちょうど同じ頃に、迷惑行為連発だった家族が1.5Mドルで北隣りの家を買って引っ越して来ています。この家をリフォームして、先日3.5Mドルで売って引っ越して行きました。リフォームしたとは言え2億円の値上がりです。

メルボルンでは住宅価格の異常高騰が続いて来ましたが、「もうすぐバブルが弾けるぞ」と言われながら20年が経ちました。バブルは弾けるどころかさらに膨らみ続けているのでございますよ。

近頃の住宅ローンの借入金額の平均は、9千万円を超えているんだそうですけど、そんな額のお金を借りてちゃんと返済していけるほど皆さん収入があるのかとびっくりしちゃうわけですがね。

ほとんどの人はそんな収入は無いんです。だからもう、自分の家を持つというのは実現不可能な夢になっています。

多くの人は賃貸住宅に住むしか選択肢が無いわけですけど、賃貸住宅の数も足りていないので家賃が高騰し続けています。

引っ越しの片づけと同時に家探しもしているんですけど、私達が住みたいのは夫が勤めているツールショップに近い場所です。スーパーやアジア食品店にも近いとさらに良いです。公共交通機関が利用しやすい場所であることも重要です。

だって、夫の目が見えなくなることと私が車の運転ができない場合に備えるための引っ越しなんですから。

残念ながら、この条件に合うエリアには賃貸住宅は多くないです。

そして家賃が高い!

寝室の数が2つか3つのユニットかタウンハウス(どちらも集合住宅です)あるいは庭のメンテナンスや草切りをしなくて良い一戸建てを探していますけど、いいなあと思うような物件は安くても家賃が600ドルとか700ドルとかするんです。

それって1週間あたりの家賃ですからね。1ヶ月あたりの家賃にすると2400ドルとか2800ドルとかですよ。24万円とか28万円という金額です。

家賃が週600ドル以下だと、かなりクオリティーが落ちます。そういう住宅は古いです。古い家は間取りも悪いし、私にとって最も重要な部屋であるキッチンがひどいです。なんだか気持ちが沈んでしまいそうな感じです。

家探しは難航しそうですよ。


メルボルンは、日本で社会問題となっている「少子化」「人口減少」「空き家問題」なんていうのとは無縁です。移民のおかげでオーストラリアの人口は増え続けているからです

オーストラリアには移民政策というのがあって、毎年何十万人もの移民を受け入れていますから、人口は増え続けているわけですよ。

ところが、メルボルン都市圏では住宅の数が人口の増加に比例して増えていないので、需要と供給の関係から考えれば住宅価格が上がるのは当然なんです。

住宅価格も賃貸住宅の家賃も高騰し続けているということは、オーストラリアでは住宅投資は「安全かつ儲かる」状況なわけです。ですからね、いわゆる「土地ころがし」で大儲けしている人達も多いし宅地開発会社も買い漁っていますけど、外国のお金持ち達もオーストラリアの不動産を買いまくっているんです。

以前はオーストラリアの不動産を買いまくっていたのは中国人がほとんどでしたが、最近はインド人が増えているそうです。我が家の北隣りを買ったのもインド人でしたけど。

中国人にしろインド人にしろ、オーストラリアの永住者ではない外国人は新築ではない住宅あるいは住宅の建っている土地を買うことはできません。

ところが買っているんですよ。これにはからくりがあってね、永住権を取得した移民名義で住宅を購入するという裏取り引きをやっているんだそうです。どういうからくりの取り引きなのか具体的には知りませんけど、想像できますよね。

おかげで、住宅価格はさらに高騰し続けているわけでして、もう一般オーストラリア人には手が出ない値段になっちゃっているのです。

私達家族が長年住んでいた平凡なエリアのごく普通の家が1億円近くもするんですから、全く異常です。

賃貸住宅に住むにしても、家賃が高すぎてホームレスになる人もいます。メルボルンでは低所得者向けの公営住宅は数が少な過ぎて、順番待ちは4年とか5年とかですよ。

まあ、私達はあれこれ贅沢を言わなければ、住む場所は見つかると思いますけど、「ツールショップに近い場所」というのにこだわれば、古くて小さい家を選ばざるを得ないでしょう。

夫の目が見えなくなって仕事を続けられなくなったら、その時は収入が無くなるわけですからね、今度は通勤に便利な場所ではなくて家賃が安い場所に再び引っ越さないといけません。

歳を取ってからの引っ越しは大変ですよ。目が見えなくなっていればなおさら大変。だから身軽になっておくことが必要です。

片付け!断捨離!頑張るしかないです!


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