近所の家が売りに出されました。外から見るとしょぼい家なのに、中はかなりおしゃれで、裏にはプールもあったようです。
希望販売価格1.4Mから1.6Mドルだとか。「M」というのはミリオンの「M」ですよ。1ミリオンドルは約1億円という計算なので、つまりこの家は1億5千万円前後という価格です。
何それ!
この家の住人のことはよく知らないのですが、両隣りは相当のボロ屋。夫の話によると、片方の家の持ち主は知的障害のある男性で、知人だというお爺さんと一緒に住んでいて、二人とも家周りの手入れなどできないので人が住んでいるとは思えないほど荒れています。
もう片方の家は、DIYでリフォームを始めたもののご主人がうつ病になり、リフォームは途中止め。外壁も木枠が丸出し、シートも丸見えのままになっています。お気の毒な老夫婦が二人暮らしだそうですが、こちらもひっそりとしていて人が住んでいる気配はありません。
このような家に挟まれた家は、1億5千万円で売れるのでしょうかねえ。
それにしても、住宅価格が高騰し続けているメルボルンでは、自分の家を持つという夢は、非現実的になってきています。「もうすぐバブルが弾けるぞ」と言われながらすでに10年以上になりますが、バブルが弾けるどころかさらに値上がりが続いているんです。
私達がここ20年ほど住んでいるリングウッドの北側エリアでも、現在多くの家が売りに出されています。有名ウェブサイト realestate.com.au をご覧くださいよ。すごいから!
このエリアでは、寝室の数が3〜4の比較的上等の住宅が、私達が住み始めた頃は30万ドルくらいでした。(3千万円くらいです。)それが、最近は80万ドルくらいするんだからね!
もうむちゃくちゃよ!
ところが、こんな途方もない値段でもへっちゃらで買っていく中国系移民の皆さん。
そうなんです。ここ数年、このエリアでは家が売りに出ると買うのは中国系の家族(または住宅開発業者)である場合が多くて、どんどん中国系の人口が増えているんです。
彼らの経済力はどうしたんですか?どうしてあんなにお金持ちなの?
(中国系の移民の話はまた明日。)
自分の家が持てなければ、賃貸という選択しかないのですけどね、賃貸住宅の数が絶対的に足りていない!
だから、市場は完全に貸主が有利です。そうなると家賃が高騰するのは必至。
メルボルンの郊外には、低所得者向け公営低家賃住宅なんて殆どありませんから、低所得家族や何らかの理由で所得がない人たちは、本当に生活が大変なんですよ。
子供がいる家族なら1ルームアパートというわけにはいきません。比較的小さい家でも家賃は月10万円以上はしますから、生活保護手当などではまったく生活できません。
私達家族だって、一時期ホームレスになっても不思議ではない頃があったのよ。
メルボルンは、住宅も光熱費も食費も、とにかく生活にものすごくお金がかかります。これが「世界で最も住みやすい街」ですって?
それは経済的にゆとりのある人々にとっての話でしょう。
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