2022年10月21日

ワンコと道路工事のおじさん

天気は快晴、気温もなんと25度を超えて初夏のようだった昨日、うちの義弟(夫の弟)は用事があって犬のビシューの面倒を見てもらえる人がいないということだったので、私がビシューを預かることになっていました。

ビシューが我が家に来る時には、必ずボールローンチャーというボールを遠くへ投げるためのオモチャを持って来るので、ビシューはここへ来るとボールで遊べると思っています。

到着するやいなやキャンキャンヒャンヒャンと鳴くので、しばらく我が家の外で「取って来い!」遊びをしました。

いくら我が家の敷地が広いとは言え、ボールローンチャーで本気で投げると空の向こうの彼方にボールは飛んで行ってしまいますから、手加減しながら投げたんですけど、「もうそろそろ疲れただろう」「もう飽きる頃だろう」と思っても、全く飽きない犬なのでした。

この黄色いボールが大好き過ぎ!

私の方が飽きてしまいました。家の中に入ってもビシューは元気いっぱいで遊びたくてたまらない様子でしたから、散歩に出ることにしました。

目指すのはテニスコート。ビシューの最もお気に入りの散歩コースです。あそこへ行けば、黄色いボールが見つかることがあるのです。持ち主不明のボールは、見つけたビシューのものになりますから。

途中で道路工事をしていました。

完全に通行止めになっている道があって、その入口のところでサングラスの強面のおじさんと髭面のおじさんと女の人が一人、立ち話をしていました。

私はこういう人達とすれ違う時、「ハロー」とか「グッドモーニング」くらいは言いますけど、ビシューを連れて近づいていくとまず女の人がおしゃべりを止めてこちらに注目。破顔一笑で話しかけてきました。

「ああなんて可愛い!」「お散歩でちゅか?いいでちゅね!」(話し方が幼児向け)しゃがんでビシューをなで始めました。

これはまあ、想定内。

女の人に愛想をふりまいた後、ビシューは髭面のおじさんへ。

「おおおー、ママと一緒にお散歩か?」「ふにゃふにゃモゴモゴ…」ちょっと聞き取れなかったんですけど、あの顔からこんな声が出てくるのかとびっくりするような声を出して、両手でビシューをなでまくり。

そこへ向こうから車がやって来たので、仕事モードになったサングラスの強面のおじさんにビシューが飛びつきました。

「あっ、ごめんなさい。ビシュー、ノー!」

私はビシューを引っ張りましたが、おじさんはイヤな顔をするどころか嬉しそうなのでした。

通り過ぎて、「あの犬は何の種類だろうなあ…」という会話が聞こえたので、私はふり返って「カヴードルですよ」と教えました。

さて、

テニスコートで以前ボールを見つけたことがあるアガパンサスが生え茂っている場所に直行して見事にボールを1個見つけたビシューは、いつもボールを見つけると早く家に帰ろうとするんですけど、昨日もさっさと家に向かって歩き始めました。

散歩は終わりです。もうこうなると家に帰るしかありません。

帰り道、道路工事の通行止めのところには、あの強面のサングラスのおじさんだけが立っていました。

「短い散歩でした。テニスコートでボールを見つけたので早く家に帰って遊びたいらしくて」と言いながら通り過ぎようとすると、おじさんが話しかけて来ました。

「いやあ、実はオレもカヴードルを飼ってるんだけど、ウチの犬もとにかくボール、ボール、ボールだよ。ボールで遊ぶことに取り憑かれているよ」

おじさんは、ずっとその通行止めの場所に一人で立っていて退屈していたのでしょうかね。

ビシューがテニスコートへ散歩に行くのが好きなこと、何回もボールを見つけたこと、どんなオモチャよりもテニスボールが好きなことを私が話すと、今度はおじさんが自分のカヴードルの話を始めて。

なんだかもう話が弾んでしまいました。

私、見ず知らずの道路工事の人と立ち話をしたのは始めてです。ビシューがいなかったら、あんな事は起きませんよ。

ビシューを連れて散歩をしたりドッグパークへ行ったりすると、知らない人達と話をする機会が100倍くらい増えます。

散歩中に通り過ぎる人も、ビシューを連れていると話しかけて来る人が多いです。

いつだったか、不機嫌そうな顔の男子高校生が私達を後ろから追い越した時に「なでたい気持ちを抑えられない!」という感じで突然顔つきが優しくなって、ビシューをなでなでしてから行ったことがありましたけどね。

人懐っこいビシューは、人を引きつけるパワーがあるようです。



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