2022年10月8日

寿司ロールと物価のこと

私がオーストラリアに住むようになった30年近く前からほとんど物価が変わっていない日本。デフレ経済が長引いていましたが、ついに最近物価が上がり始めたそうですね。

上がり始めたと言っても、オーストラリアの物価に比べると食品や日用品などは大変安いように見えます。

昨日、私は久しぶりに寿司ロールを買いました。

いつも買い物をしているスーパーのすぐ前に寿司ロールのお店がオープンしたので、時々買って食べたい誘惑は感じていましたけど、あんなものは自分で簡単に作れるんだからと今まで我慢していたんです。

昨日は、出かけたのがちょうどお昼頃で、そういう時間帯にお腹をすかせて買い物に行くと、つい無駄なものを買いがちなんですけど、「まあいいか」と思って2本買いました。

2本で7ドル40セントでした。

細巻きと太巻きの中間ぐらいの太さの海苔巻きを半分に切ったものが2本です。要するに海苔巻き1本分ですよ。それが740円という感じです。

お店で買う食べ物が高いのは、働いていらっしゃる皆さんの賃金が高いことも影響しています。

オーストラリアの最低賃金は、時給21.38ドルあるいは週給812.60ドルですよ。週給812.60ドルということは、4週間つまり約1ヶ月で3,250.40ドルです。

大雑把に換算すれば、最低賃金は1ヶ月32万円以上ということです。これから19%の税金を引かれると、25万9千円です。

ちなみに、オーストラリア人の平均年収は、92,000ドルだそうです。920万円ということです。この場合、32.5%の税金を引かれます。

日本の大卒の初任給が1ヶ月20万円くらいだと聞いて驚きましたよ。物価も上がっていないけど、給料も上がっていないのですね。

デフレが終わり、インフレが始まって物価が上がり始め、皆さんの給料も上がり始めているんでしょうか。


物価が高いと感じることはありますが、私達家族は外食することがほとんどありませんし、食品も加工した食品をほとんど買いませんから、それほど物価の高さを意識することはありません。

魚やシーフードは高いですよ。肉も安くはありませんけど、それほど値段の高さを意識することはないんです。

ところが、レストランやテイクアウトのお店の食べ物はバカ高です。先日うちの息子が友人とラーメンを食べに行って、トッピングとか無しの基本のラーメンというのが20ドルだったと言いました。

それにチャーシューだとかゆで卵とかトッピングを頼むと、ラーメン1杯が30ドルくらいになってしまうんだとか。

30ドルって皆さん、3千円よ!

レストランでもね、1品の値段が30ドルくらいしますから、飲み物も入れると2人で1万円くらい行っちゃうのが当たり前。

寿司ロール2本で7ドル40セントなんて、そんなことで驚いちゃあいけないんです。

先日ね、うちの夫の父親が売りに出した家がなかなか売れないので、値段が高すぎるんじゃあないのかと思って不動産のウェブサイトを見てみたら、ごく普通の家が9千万円とか1億円とかしているので驚きました。

いつの間にこんなことになってたの!

近頃の住宅ローンの借入金額の平均は、9千万円を超えているんですって。

オーストラリアは人口が増え続けていますので、住宅価格が大きく下がることは考えられません。最近金利が上がって住宅の価格は少し下がってはいますけどね。

ちなみに、住宅がこんな値段になっては、もう賃貸しか選択肢が無い人が多いわけですが、メルボルンの賃貸アパートの平均家賃は、週430ドルだそうです。

1週間430ドルということは4週間で1,720ドルですが、子供がいる家族で寝室が3つも4つも必要だと、2000ドル以上はしますよ。そして、家賃は値上がり続けています。

低所得者向けの住宅は多くないので、長い順番待ちができています。

最近はガソリンも値上がりしていますし、ガス代電気代もすごいです。

最低賃金で26万円近い手取り収入があっても、生活は楽ではありません。

何らかの理由で働けなくなって、生活保護のようなものに頼るしかなくなると、暮らしていくことは大変難しいです。

私は新型コロナが始まった頃から収入がほとんど無くなってしまったので、今はうちの夫の収入が頼りですけど、夫が目が見えなくなって働けなくなったら、どうやって暮らしていくんでしょうかね。

障害者保険と年金と、スーパーアニュエーションという個人が老後のために積み立てていく義務的な貯金で、何とかやっていけるでしょうけど。

少し不安ではあります。公的医療が無料というのは、大きな助けですね。


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