2022年10月30日

プッタネスカと魚の缶詰

現在、家にある食材が乏しくなっています。

私は新型コロナが始まった頃からパタリと翻訳の仕事が来なくなりまして、ここ1〜2年はほとんど収入がありませんから、生活費は夫が頼りです。

家賃や光熱費や水道料金や電話料金など、あらゆる支払いがすっかり夫任せになっていますが、食料や生活必需品を買いに行くのは私の仕事です。

しかし、自分の稼ぎが無いものですからね、夫にお金をもらわないと買えません。お金をくださいと夫に頼むのもイヤなので、くれない時は(忘れている時は)買い物に行かないんです。

最近、いろいろ出費がかさんでいます。夫の睡眠検査や睡眠時に呼吸を助ける装置を買ったりして医療費も相当かかっているようですし、排水管の詰まりを直してもらったのも結構な料金を請求されましたし、電気代もガス代も値上がりがすごいですし。

夫もゆとりがないのかもしれませんから、私は何も言いません。

どうしても必要なものは買いに行っていますが、肉も魚も無くなっていますから晩ご飯に何を作ろうかと頭を悩ませているんですけど、こういう時に魚の缶詰を常備していると本当に役に立ちますよ。

私は、ツナ缶、サバ缶、鮭缶は必ず常備しています。キッパーというニシンの燻製の缶詰も買ってありました。

そこで、昨晩はこのキッパー缶を使って「スパゲッティ・プッタネスカ」というのを作ったんですけど、これが美味しかったんですよ。


「プッタネスカ」はイタリアの料理ですが、アンチョビ、ケイパー、ブラックオリーブというイタリアの家庭なら常備されている食材で簡単に作ることができるトマトベースのパスタ料理です。スパゲッティで作ることが多いそうです。

「プッタネスカ」というのはね、「娼婦風」という意味だそうですよ。「忙しい娼婦が休憩の合間に身近な食材でパパッと作ったから」とか「娼婦が客引きに使うほどおいしいから」とか、名前の由来は諸説あるそうですが。

アンチョビ、ケイパー、ブラックオリーブは我が家の冷蔵庫にも常備してありますしトマト缶もパントリーに必ずありますから、プッタネスカはいつでも作れます。

私はよく「プッタネスカ」にサバ缶を入れます。サバは私の好物なので。


ところが、うちの夫がサバは臭いと言って嫌うので、昨日はキッパー缶を入れてみたんですが、キッパーでも美味しかったですよ。私はサバ缶の方が好きですけどね。

ということで作り方のご紹介。

英語で書いたサバ缶バージョンのレシピはこちらです。

<材料> 2人分
スパゲッティ 2人分
オリーブオイル 大さじ1
玉ねぎ 1個
ニンニク 1〜2片
唐辛子(乾燥チリフレーク) お好きなだけ
ブラックオリーブ 1つかみ
ケイパー 小さじ1〜2
アンチョビ 6〜8ヒレ *刻んでおく
トマト缶 1個(400g)
イタリアンハーブミックス 大さじ1
塩コショウ
サバ缶(Mackerel in Brine)あるいはキッパー缶(Kippers in Brine)
刻んだパセリ 大さじ2(最後にふりかける分を少し残す)

<作り方>
1.野菜類はすべて小さめに切っておく。
2.サバ缶あるいはキッパー缶は水を切って大きめに割っておく。
3.スパゲッティは沸騰している塩水で茹でる。
4.フライパンに油を入れて中火で熱し、玉ねぎとニンニクを炒める。柔らかくなったら唐辛子、ブラックオリーブ、ケイパー、アンチョビを加えて炒める。
5.トマト缶とハーブを加えて煮込む。ドロっとするまで煮込んだら、塩コショウで味を整え、サバあるいはキッパーと水を切ったスパゲッティ、パセリを加えて和える。
6.最後に残してあったパセリをふりかける。

安上がりで美味しくて栄養もあるという一石三鳥の料理です。


一昨日の晩ご飯は鮭缶を使いましたよ。茹でたジャガイモに塩コショウしてから上に鮭を散らし、マヨネーズをかけてからチーズをのせて焼くだけ。

レシピなんて不要の簡単料理ですが、これがうちの家族は大好きでね、食材が乏しくなるとよく作ります。


魚の缶詰は本当に重宝しますね。

私達家族は、一時期本当に明日食べるのにも困るほど困窮したことがあるんですけど、どんなに苦しかった時でも子供達にはちゃんと晩ご飯を作って食べさせました。

当時は、センターリンクというところからもらう生活保護のような支援金と義妹(夫の妹)からの支援でなんとかやりくりしましたが、どんな食材を使うかというのが重要です。

肉や魚は高いのでね、生活が苦しかった頃は魚の缶詰によくお世話になったんですよ。特に安いツナ缶を使えば、「ツナのカレー」とか「ツナどんぶり」とかね、安上がりで美味しくて栄養のあるものがいろいろ作れます。

「ツナどんぶり」なんてね、甘辛味にしたりマヨネーズ味にしたりピリ辛にしたり、可能性は無限なんですよ。


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