2022年10月16日

ラニーニャと川辺の老人ホーム

メルボルンは、10月も中旬だと言うのに冬のような天気が長引いています。雨ばっかり降るし、とにかく寒いです。

我が家はセントラルヒーティングが壊れたままなので、朝は特に寒いです。こんなにいつまでも寒いのなら早く直してもらうべきでした。もう暖房はいらない季節だから、暑くなって来てクーラーの点検整備を頼む時に一緒に修理をしてもらうと夫が言うのもですからね、壊れたままにしていたんです。

この長引く冬のような天気は、ラニーニャ現象の影響ですよね。

今年はオーストラリアでも大雨による洪水被害が続いているんですが、ヴィクトリア州とニュー・サウス・ウェールズ州では、先日からの大雨でまた洪水が発生しています。

最近のことなんですが、義母(夫の母親)のいとこの一人が老人ホームに入りました。この方は、ビクトリア州北西部の小さな町にお住まいですが、入った老人ホームは「リバービュー(Riverview)」という名前が付いています。

「リバービュー」というのは「川が見える」という意味で、老人ホームの近くにはこういうキレイな場所があるのですよ。


ところが、大雨による増水でこの川が氾濫し、近くに建っている老人ホームは水に浸かってしまったそうです。入ったばかりなのに。

ヴィクトリア州の北の内陸部は、まっ平らです。干ばつでこうした川が干上がってしまったというのはよく聞く話です。エルニーニョ現象が発生すると、高温乾燥の天気が続く傾向がありますからね。

ところが、エルニーニョからラニーニャに変わると、今度は雨が降ります。

ここ2年ほどラニーニャが続いていて、上の写真でも川にはたっぷり水が流れていますけど、見てお分かりのように氾濫に備えた河岸の整備はしてありません。

オーストラリアの川はどこもこんな感じです。

ですから、ちょっと大雨が降るとすぐに川があふれてしまうわけなんですが、今回は内陸部だけではなくてメルボルンの西を流れるマリビノン川も氾濫して、都市部でも洪水になっているそうですよ。

義母のいとこさんは、老人ホーム選びに失敗したとおっしゃっているそうです。設備やスタッフや雰囲気など施設そのものだけでなく、立地場所もよく考えないといけません。

川辺に建つ老人ホームは、景色もいいのでしょうし、お散歩にも便利ですけど、洪水の危険については皆さん考えなかったんでしょうかね。少なくとも、川が氾濫しても水に浸からないような設計にするとか。


川の近くや低い土地は危険ですが、ユーカリの木に囲まれた緑の豊かな場所という立地も危険です。エルニーニョが始まれば、今度は高温乾燥した天気になって森林火災の危険が高まります。

私達は丘陵地の上の方に住んでいますから洪水になることはありませんけど、ユーカリの木に囲まれた場所ですから、乾燥した年の夏は森林火災が心配です。

私はまだ車の運転ができますから自分で避難することができますけど、車が運転できなくなったら、この家は危ないです。

いつかこの家から引っ越す時が来たら、買い物に行きやすいかとか交通の便とか、そういう暮らしの便利さとともに、災害のリスクもよく考えて場所を選ばないといけません。

川の近くの低いところとユーカリの木に囲まれたところは絶対にダメ。


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