ちなみに、英語圏では「レッド・ゼッペリン」と発音されるんですけど、ここでは日本で知られているドイツ式発音の「レッド・ツェッペリン」で話を進めることにします。
レッド・ツェッペリンが世界的なロックバンドになって大活躍した70年代に私が聴いていたのは、日本の歌謡曲でしたよ。中学生になってからは少しずつ洋楽も聴くようになりましたが、好きだったのはカーペンターズとかサイモンとガーファンクルとかでして。
70年代後半になるとABBA(アバ)とかクイーンを聞くようになりましたけど、日本ではフォークミュージックとかニューミュージックと呼ばれたジャンルの優れたアーティストが続々と登場しましてね、私はそういうのを聞いていました。
レッド・ツェッペリンのような、長髪で胸を露出したようななりの男達が髪を振り乱しながらギャオギャオ叫ぶような音楽には、全く関心がありませんでした。
ですからね、レッド・ツェッペリンの代表曲と言われる「天国への階段」も実は最近まで知らなかったんです。
知ったきっかけは、先日ピンク・フロイドという英国のロックバンドが、ロシアに侵略されているウクライナの人々を支援するために、28年ぶりの新曲「Hey, Hey, Rise Up!」を発表したというニュースでした。
ピンク・フロイドを初めて知ったのは高校生の時です。世界的に大絶賛されているバンドだと聞きましたけど、私はピンと来なかったですね。
体育の授業でグループに分かれて創作ダンスを作ることになった時に、同じグループにいた人のオススメでピンク・フロイドの音楽を使ったんですが、宇宙を思わせるような曲でした。
28年ぶりの新曲「Hey, Hey, Rise Up!」というのをYouTubeで聴いて、思わず涙がこぼれました。ウクライナの件は関心があって毎日ニュースを読んでおりますからね、メロディーが琴線に触れたんです。
その時ですよ、YouTubeで動画を見ると画面の横の所におすすめ動画というのが出るでしょ?
その中に「天国への階段 レッド・ツェッペリン ケネディ・センター名誉賞」という動画があったんです。
ケネディ・センター名誉賞と言えば有名な賞ですよ。アメリカ文化に貢献した人々に贈られる賞で、毎年受賞式典が開かれる日に受賞者達に敬意を表するためのコンサートが開かれるんです。
レッド・ツェッペリンがケネディ・センター名誉賞をもらったというのに驚きました。すっかりおじさんというかおじいさんになっている3人のメンバーでした。
調べてみると、4人いたメンバーのうちドラマーの方は若くしてお亡くなりになり、それをきっかけにバンドは解散したそうですね。
レッド・ツェッペリンが活動した期間は実質10年ほどなのだとか。それでも、歴代の最も偉大なバンドのトップ10には必ず入っているのでして。
「天国への階段 レッド・ツェッペリン ケネディ・センター名誉賞」という動画の視聴者数は7,500万人を越えていましたし、ちょっと観てみるかと思ったんです。
そして観てみたら、
素晴らしかったんです!
私は長年ヘビーメタル系のバンドには、素行が悪くていかがわしいという偏見を持っておりましたが、レッド・ツェッペリンのメンバーが、こんな素晴らしい音楽を作っていたのかとびっくりしました。
4人のメンバーは、それぞれが優れた演奏技術を持つミュージシャンだったそうです。
「天国への階段」があまりに気に入ったので、この動画を見つけて以来毎日観ています。正直言うと、レッド・ツェッペリンの演奏よりも私はこのケネディ・センター名誉賞コンサートでの演奏の方が好きなんですけど。
動画の最初のところで「皆様、ジョン・ボーナムの息子、ジェイソン・ボーナムです」と紹介されるドラマーで出てきますけどね、この方はお酒の飲み過ぎで吐瀉物を喉につまらせて亡くなったドラマーのジョン・ボーナムの息子さんなんですよ。
息子さんもドラマーになったんです。これまで何度か再結成して行われたコンサートでは、お父さんの代わりにドラムを演奏したそうです。メンバー達はもちろんこの方を赤ちゃんの頃から知っているのです。
曲の終わり近くで、「天国への階段」という歌詞のところでこの方が上を見上げるシーンがありますが、お父さんのことを思って胸が一杯になっていらっしゃる様子が分かります。
亡くなったドラマーのジョン・ボーナムさんという方は、歴代のベストドラマーというランキングでは、いつも必ず1位に選ばれるという伝説的なドラマーなんだそうですね。
家族思いで、奥さんと子供達のことを愛していて、ツアーなどで家族と離れることが多かったためにホームシックになってメンタルが不安定になり、飛行機恐怖症でもあったためにそれを紛らわそうと酒を飲むようになって、次第に酒依存がひどくなっていったと書いてあるのを読みました。
滞在するホテルで大酒を飲んで暴れ部屋を破壊したというニュースを聞いて、とんでもない馬鹿者と思っていましたが、本来なら治療が必要な状態だったんですね。
レッド・ツェッペリンの音楽はまだよく知りませんけど、「天国への階段」は名曲です。そして、このケネディ・センター名誉賞コンサートの演奏は素晴らしいです。
ちなみに、ソロギターを演奏している方はピーター・バラカンさんの弟さんです。
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