2021年5月1日

新型コロナ深刻化と中止できない謎

毎日日本のニュースサイトをチェックしていますけど、日々悪化の一途ですね。

私は岡山県の出身なので、やはり岡山県の新型コロナ感染状況は気になりますが、一昨日は一日の新規感染者数が99人でした。

おまけに、県内に5カ所ある保健所のうち3カ所の保健所で、所長が今年3月に依願退職した後に後任が決まらず、2人で兼務していることが今朝は全国ニュースになっていました。

このニュースは、全国ニュースになる前に読んで知っていたんですけど、私は岡山県の保健所が5カ所しかないというのにまず驚きました。支所はいくつかあるのですけどね。

私の出身地の成羽町はかつては川上郡の一部でしたが、市町村の統廃合で川上郡の3つの町は高梁市に統合され川上郡というのはなくなりました。成羽町にはもう保健所はありません。

感染者が急増している今、保健所が果たす役割は大きいでしょう。5月になってもまだ後任探しをしているというのは、一体どういうことなんでしょうね。

それはともかく、

最近読んだ日本の新型コロナ関連ニュースの中で、私が最もあきれたのは「オリンピック組織委員会がオリンピック開催期間中に看護師500人を動員するよう看護協会に要請した」というニュースでした。

それも、原則週5日以上勤務(つまりフルタイム)、早朝深夜を含む一日9時間シフト、しかもボランティアということだそうで。

私はこれを読んで頭に血がのぼりました!

全国的に感染者が急増していて医療体制が圧迫されているんでしょ?特に現在深刻な状況になっている大阪では、現場で治療に当たる医療スタッフは、心身ともに限界に近い状況だと聞きますけど。

こういう状況で、看護協会が他県から応援スタッフを大阪に派遣する手配をしていると聞いています。おそらく他県の病院にスタッフ派遣の要請があるのでしょう。一つの病院から派遣できる人数は限りがあるでしょうけど、要請を受けて派遣に応じる皆さんには、本当に頭が下がる思いです。

日本ではワクチンの接種が進んでいないと聞きます。ワクチン接種体制が不十分なわけです。今後は接種場所を増やす必要があるんでしょ?そのためにはスタッフを増やす必要があるわけですよね。

そもそも、日本には資格を持つ人が少ないそうです。現役の看護師の皆さんは、通常の診療と新型コロナ患者の治療に加えてワクチン接種も担うわけですが、人数が不足しているということで、ワクチン接種には現在医療業務に従事していないけれども資格を持つ人を歯科も含めて動員するとかどこかで読みましたよ。

こんな状況で、

看護師500人の動員を要請?

すっかり頭に血がのぼっていた私ですが、

今朝はさらに血がのぼり詰めました。日本の総理大臣が「現在休んでいる人もたくさんいると聞いているからオリンピックへの看護師派遣は可能だ」と言ったんですって?

「休んでいる人」の多くは、おそらく出産や育児あるいは介護などの家族の事情、あるいは病気などで休職しているのでしょう。転職したり退職したりした人達も含まれるのかもしれません。

看護師の仕事というのは、そんなに簡単に復帰できるんですか?それとも、これから参加者を「休んでいる人」から募集して、オリンピック開催までにトレーニングするの?

そして、そうした人達には、大会期間中(トレーニング期間を含めて)家族から離れた東京のどこかの宿泊施設に寝泊まりしながら選手や関係者の世話をすることを期待しているんですか?

大変ですよ、1万人以上やって来るんですからね。

新型コロナの感染者が見つかることは確実ですし、蒸し暑い日本の真夏の開催ですから(これも商業主義のせいで全くどうかしている決定ですけど)熱中症の対応も求められます。他の病気や怪我も当然発生するでしょうし。

あの暑さの中でマスクを付けて働くのかと考えただけでも、医療スタッフには頭が下がります。新型コロナ感染者に対応するには、防護服も必要ですよ。

医療スタッフの熱中症も心配です。


常識的に判断すれば、中止は避けられない状況なのに、なぜ中止しないのかを考えてみると、それはやはり商業主義の弊害だと思いますね。

中止を言い出せない理由はそれしか無いでしょう。

テレビ放映権料とかスポンサー料とか莫大なお金が関わっているので、中止すると損害賠償だとかの訴訟問題が生じるのでしょう。

損害賠償を請求された場合、賠償金を負担しなくてはならないのはIOCではなく日本だと聞きましたが、本当にそうだとすれば中止を言い出せないわけです。

たとえ無観客でもとにかく強行開催して、放送権料とスポンサー料を確保し、損害賠償を避けるということなんでしょうけど。

本当に世界中から選手がやって来るのでしょうかね。

そろそろ不参加を表明する国が出てきそうな気もします。


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