その人の、人としてのありとあらゆることが、他人と違っていてあたりまえなのです。
姿かたち、髪の毛や肌の色、性別(男と女以外にもいろいろある)、性格、身体や心の成長の速度、身体の障害や心の不具合のあるなし、同性の人が好きだとか、太っているとか痩せているとか、好きなことや得意なこと、苦手なことや嫌いなこと、人前で歌が歌えないとか音痴だとか、上手にしゃべることが出来ないとか、好きなファッションとか、
もうね、書ききれませんけどね、
人は皆んな違うんですからそれで良いんです。
特に、人が生まれながらにして持っている性質や特徴は、変えようったって変えられないんですから、受け入れるしか無いんです。
知ってますか、コリアンダー(別名: パクチー)が臭くて苦くて食べられない人のこと?
あれはね、生まれつき味覚が違うんですから、何度も食べているうちに美味しく感じるとか言って訓練したってどうしようもないんですよ。彼らにとってコリアンダーは石鹸のような味なんです。
あなたがもし自分を女性だと認識しているのに、男性の身体で生まれてきたと考えてみてください。自分は女性なのに男性として生きることを強制されたらどうですか?
人間の性はいろいろあります。男女両方の性器を持って生まれる人もいますよ。男と女の2つだけに分類する世の中に問題があるんです。生物学的に男女のどちらとも言えない人もいるし、心の性も男と女とその間の様々な性があるのです。
あなたは日本人ですか?もしも日本人だという理由で差別されたり基本的人権を否定されたらどうですか?
同性の人を好きになるという理由で家族に絶縁されたらどうですか?
変えられないことを変えろと強制されたり、ありのままの自分を否定されて偽りの自分を演じなくてはならなかったり、つらいことをつらいと言えない状況で生きている人が大勢います。
自分の力では変えようのないことが理由で家族に愛されなかったり、仲間に受け入れてもらえなかったり、阻害されたり恥ずかしい思いをさせられたり、差別やいじめや攻撃を受けるなんて、誰にとってもつらいことです。
あなたの家は、家族がありのままの自分でいられる場所ですか?
学校の先生をしていらっしゃる方、あなたの学校はどうですか?生徒も教師も、ありのままの自分でいられる学校ですか?
お勤めになっている会社はどうですか?
「皆んな違ってそれで良いのだ」ということを受け入れない人が大勢いるのは、教育の賜物だと思います。そのように教育されるのは、社会がそうだからです。
日本社会は、和を重んじ、周りと協調し、集団の利益を優先する社会です。横一列になって列からはみ出さないことが重視されますから「出る釘は打たれる」わけです。
別の言い方をすれば、個性を潰す社会です。多様性よりも集団の統一性を重んじる社会です。
そういう社会では、「他と違っている」ことが苦しみをもたらすことになりかねません。
「他と違っている」ありのままの自分として生きるには、自分が属している集団から出ていくしか方法が無い場合もあります。自分らしくいられる別の集団を探すのです。
あるいは手に持っているものを手放したり、手に入れたいと思っているものをあきらめることも必要になります。家族や友人をあきらめるとか、やりたい仕事をあきらめるとかね。
そんなことをしなくても良い世の中になって欲しいです。
多様な人がいる社会の方が面白いじゃあないですか?
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