2020年6月16日

党員数偽装スキャンダル

多数決で物事を決める民主社会では、票数がものを言うわけですが、どうやって票数を増やすかというところで不正をおこなうのはイケマセン。

票数を増やすために金品などを渡すなどという行為は犯罪ですが、日本からはまたそういうニュースが聞こえてきています。

オーストラリアのヴィクトリア州でも、党員数を偽装していたというスキャンダルが現在話題になっています。

現在ヴィクトリア州は労働党政権ですが、ダニエル・アンドリュー州首相はなかなか良くやっていると思っています。自発的安楽死の合法化に取り組んだ前保健相で現在は法務長官を務めるジル・ヘネシーさんには、私は一目置いているんですよ。

現在の労働党州政府を支持しているんです、私は。

そんなヴィクトリア州労働党のスキャンダルは、やはり残念なことでして、しかも党員数を偽装して増やすということが慣例的におこなわれているんじゃあないかというのにがっかりなんです。

ことの発端は、日曜日の夜に放送された「60ミニッツ(60 Minutes)」というテレビ番組で、アデム・ソミュレクという議員が不正をしていることを暴露されたんです。隠し撮りビデオと秘密録音音声で証拠がバッチリ。

ソミュレク議員は州政府の地方自治体及び中小企業担当相でしたが、クビになりました。

ソミュレク議員がおこなっていた不正というのは、「ブランチ・スタッキング」と呼ばれる党員数の偽装です。州労働党内での発言力影響力を高める(権力をにぎる)ためには、自分が属する支部でどれだけの党員を確保しているかが重要だということでして。

支部レベルでの党員数の偽装は、過去に何度かスキャンダルになっているんだそうです。ニューサウスウェールズ州でも州労働党政権腐敗の象徴とも言える大スキャンダルがあったそうなんですけど、知らなかったわ。

よくある偽装方法は、議員やスタッフの家族や親戚、友人などを、本人の知らない間に勝手に党支部に加入させるというやり方だそうですが。もちろん、もっと関係ない人達を偽装加入させるということもあるわけです。

加入申し込みには、当然加入希望者の住所などの個人情報や署名が必要になるわけですから、偽の署名なんかしちゃったら、それはもう犯罪です。

ソミュレク議員に続き、このスキャンダルに関係した二人の議員が大臣職から辞職していますけど、どうやらこの不正問題は根が深いようです。

他にも、秘密録音でソミュレク議員が同僚大臣や他の労働党スタッフについて口汚い表現を使っている会話が録音されていて、クビになって当然でした。

ソミュレク議員は、番組を放送したチャネル・ナインがプライベートな会話の秘密録音や隠し撮りビデオを放送したことに対して、警察に捜査を依頼すると言っているんですけど、そんなことをして何になる?

おまえの政治生命は終わりだよ!

ソミュレク議員が終わりになっても私はどうでも良いんですけど、なんだかヴィクトリア州労働党はこの問題を自分達でどうにもできない様子でして、連邦レベルに介入を要請したらしいのです。

それって、州警察に不正が見つかったものの、自分達で捜査が難しいから連邦警察に来てもらうみたいな感じですよ。

党員数偽装をやっている議員は他にもいるんでしょう。

偽装隠しの方法を指南する議員もいたとか。急に党員が増えると怪しまれるので、そういう時には新聞に党員募集の広告を出せというのがその議員の偽装隠しの方法らしいんですけど。

不正はいけません。


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