何ヶ月か前、Netflixで「ベイツ・モーテル(Bates Motel)」というドラマを見ました。めったにビンジ・ウォッチングなどしない私が、このドラマは第1シーズンから第4シーズンまで連日連夜見続けたわけですが、Netflixったら最終第5シーズンを放送していなかったのですよ。
第5シーズンは、アメリカではとっくに放送済みだったのに。
仕方なくNetflixが放送してくれるまで待つことにしたのですけどね、そういう我慢ができない私は、IMDbであらすじをチェック済みで、おまけにYouTubeでいくつかのシーンを見てはいたんです。
夫には、もちろんあらすじを教えてはいけません。ヒントになるようなことも、絶対に口に出してはいけません。かつて、ある映画を一緒に見ていた時に、主要登場人物の秘密をバラすような発言をして夫を怒らせたことがありますので。いまだにあの時のことを非難されていますから。
さて、 「ベイツ・モーテル(Bates Motel)」をご存知でない方のためにちょっとだけ説明しますと、このテレビドラマシリーズは、ヒッチコック監督の映画「サイコ」の主人公であるノーマン・ベイツのティーンエイジ時代を描くプリクォル(Prequel)すなわち前日談です。
やっとNetflixが第5シーズンの放送を始めたので、夫と二人で見始めたのが4日前。
第1話は、私も夫も期待が高かった分がっかりしたというか。ストーリー展開が今一つでしたが、その後どんどん盛り上がりまして、結局3日間で全10エピソードを見たんです。
映画「サイコ」に登場する人物も出てきましたよ。映画では、あの有名なシャワーのシーンであのような目に遭ってしまう不動産会社勤務の女性マリオン役で、歌手のリアーナが出演しています。詳しいことは書きませんけど。
見終わって気持ちが沈みました。
はい、ここからはネタバレ!
ノーマンは病気なんですよ。その病気の中には、以前は多重人格障害と呼ばれていた「解離性同一性障害(かいりせいどういつせいしょうがい)」も含まれます。
ノーマンの話はドラマで作り話だけど、この世の中には実際にこうした精神障害で苦しむ人達がいるわけじゃないですか。
私達夫婦は、実際にいくつかの精神障害を経験していますし、うちの娘の病気でも一般の人には理解し難いような状況を経験していますから、「解離性同一性障害」という病気についてもある程度想像ができるし、患者の家族の気持ちも想像ができるのですよ。だからね、もうね、苦しくて苦しくて。
ノーマン、かわいそう…。
ちゃんと治療を受けて、処方された薬を毎日ちゃんと飲んで、定期的にカウンセリングを受けていれば、あんな悲劇に終わることはなかったのに。
今の時代、心の病気についても研究が進んでいますからね、皆さん、具合が悪い人はお医者さんに診てもらいましょう。あるいは身近に具合が悪い人がいる方は、声をかけてあげてください。治療を受ければ、少なくとも今よりは良くなるはずです。
それにね、治療はお医者さんだけでできるものじゃあないんです。精神科医や臨床心理士のカウンセリングや薬の処方とともに、いやそれ以上に重要なのが周囲の協力です。(ただし、患者本人にとってストレスの元になっている人はダメ!)
家族やパートナーの理解と支え、身近にいる人達(ペットも含む)との「安心できる」つながりは病気が良くなる上でものすごく大切なんです。
ああ、ノーマン、かわいそうだった…。
あのラストシーンがなかったら、今頃は具合が悪くなって寝込んでいたかもしれない。あのラストシーンは救いだったわ。
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