2017年7月5日

低賃金で使い捨て

うちの息子は、ビデオゲームのグラフィッスクを作るアーティストになるために、AIE(The Academy of Interactive Entertainment)という学校でゲームアートとアニメーションを学んだのですが、就職率は著しく低く、息子のいたクラスで卒業後に就職できたのはたったの一人! 息子の一番の友人であったN君(40歳近い)でした。

さて、このN君ですが、現在無職です。

会社を解雇されたからです。

まったくひどいったらありゃしない!

どの会社でも、社員を雇用する場合、仮採用期間というのを設けるものですが、N君を雇った会社は6ヶ月間の仮採用期間を設けていたそうな。6ヶ月というのは長いですよね。3ヶ月が普通だと思うけど。

N君は、AIE 卒業時に昨年度のベストアーティストに選ばれた人で、描画力も技術もソフトの知識も労働意欲も学校トップだったのですが、彼が解雇された理由は、簡単に言うと低賃金で雇用できる仮採用期間が終わったからなんです。

会社は、新しいアーティスト(AIE の生徒)を雇用する予定だそうです。この新しく雇用される人は、6ヶ月間低賃金で働かされてから解雇される自分の将来が見えているのでしょうか?

うちの息子も生徒だった時にある会社にスカウトされたんだけど、卒業することを優先にしたので就職は断ったのですが、断ってよかったかもしれない。

無給あるいは低賃金で働くインターンを使い捨てにする企業が問題になっていますが、同じ労働倫理の問題ですよね。とにかく人件費を安くして利益を上げたい企業が、合法的にこういうことをやっていて、使い捨てにされる者はどうしたら良いんだ。

昨年、連邦政府がインターンシップ制度を奨励した時に、こういう問題が起きるぞと言われていた通りに、使い捨てにされる人が増えています。さらに、違法な最低賃金以下での雇用もいっぱいあるらしい。

N君は、早く新しい仕事を見つけないとホームレスになってしまいます。親に頼って暮らしているうちの息子とは、事情が違いますからね。

N君ですらこんなことでは、うちの息子の就職はどうなるんだろう…。

息子は今日も絵を描いています。

お帰りの前に1クリック を!



0 件のコメント:

コメントを投稿