現在、ヴィクトリア州で「本人の意志による死の選択」を合法化しようという動きがあります。ヴィクトリア州民の大多数が合法化に賛成であるということですし、私は近い将来合法化されるのではないかと期待しています。
しかし、安楽死を合法化すれば自殺を認めることになるとして反対している州政府議員もいますし、宗教上の考えから反対する人々もいますし、いざ合法化されると自分が病気になった時に自分の意志に反して殺されるのではないかなどど心配する人もいます。
いかなる治療によっても死が避けられない場合に、本人の意志による安楽死・尊厳死を認めようということですからね、本人が望まないのに安楽死させるはずがないのに、気持ち的に不安になる人がいるのです。
実際に死ぬには、本人の意志とともに複数の医師の同意が必要となりますから、適切に制度化すれば問題はないはずだと思いますが。
以前に、夫の親しい友人がガンでなくなった時に、「尊厳死を考える」という記事に書きました。夫の友人は、末期がんで食事も不可能になり、チューブにつながれてベッドに横たわる以外何もできない状態になった時に、まだ自分が自分であるうちに自分の人生を終わりたいと考えていました。
待ち受けている激しい痛みと苦しみ、それらを和らげるためにモルヒネを打たれ、意識を失い、自分が自分ではなくなることが分かっていました。
自分という存在がなくなってしまった後に、何日間生き続けるのか。そのような状態を生きていると言えるのか。
まだ自分が自分であるうちに自分の人生を終わりたいという彼の希望は、間違いだとは言えません。それは、個人の選択として認められるべきだと思うのです。
今はまだ法的には認められていませんが、医療の現場ではすでに行われています。理解ある医師たちによって、患者の希望が叶えられる場合があるのです。夫の友人も、本人が望んでいたとおりの安らかな死を迎えることができました。その時のことは、「尊厳死で逝った」という記事に書きましたので、関心のある方はお読みください。
先日、夫の友人達が朝のコーヒーに集まっておしゃべりした時に、この話題になりました。その時、友人の一人の外科医師が「もうみんなやってるよ」と言いました。
知ってはいたけど、その一言にホッとした夫と私です。
早く合法化されるといいですね。
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