2024年9月15日

陰謀論に洗脳された友人

昨日の夕方、「メディアの偏向報道と洗脳された友人」という記事に書いた友人が道具を借りに我が家に寄りました。随分やせ細っていたのでビックリしました。

最初は、お茶を飲みながら普通の雑談をしていたんですけど、しばらくして「今英国で起きていることを知っているか」と友人が聞きました。この友人は英国生まれなんです。

私はてっきり刑務所の過密状態を緩和させるために受刑者の早期釈放が行われている件かと思ったら、英国がイスラム教徒の国になってしまっただの、イスラム教徒の不法移民による犯罪が激増しているのに政府が真実を隠匿しているだの、共産主義者であると友人が断言するスターマー首相による言論弾圧が行われているだの、英国の警察が腐敗しているだのと、

大真面目で嘆くんですよ!

サウスポートという町のダンス教室で3人の女の子が刺殺された事件の後に偽情報が広がって暴徒化したデモ参加者と警察が衝突する事件がありましたけど、あの時に極右勢力が主張していた移民批判や根拠のない偽情報を頭から信じているようでした。

おいおい…

と思って聞いていると、友人は言いました。

「英国も心配だけど、ボクは米国のことが心配でたまらない。どうかドナルド・トランプが大統領になりますように。トランプだけが米国に残された唯一の希望だから」

私は思わず叫びましたよ。

アンタ、本気で言ってるの?

私に反論されて、「カマラ・ハリスの方が大統領にふさわしいと思える理由が一つでもあるなら言ってみろ」と友人が言うので、私が理由を言い始めますと、友人は苛立って大声で反論し始めました。

おいおいおいおい…

最初は困った顔をして聞いていただけのうちの夫も、途中から友人の言うことを批判し始めました。そうしたら「キミたちは何も知らないのか、情報源が間違っているんだ」と言って陰謀論まで話し始めたもんですからね、私は感情的になってしまって血圧が急上昇しましたよ。

うちの夫は私のようには感情的にならずに根拠を示して論理的に反論していましたが、夫が反論すると友人はそれに対して激しく反論するので、二人はだんだんと大声を張り上げての激論となりました。

こんな話はもうやめよう!私達は友人を失うことになる!

と私が叫ぶと、「いや、やめるわけには行かない!キミ達は間違っているんだ!」と友人は言いまして、私達に本当のことを教えようとするんですよ。しかし、友人が言っていることは陰謀論にほかならないんです。

オハイオ州のスプリングフィールドという町で、ハイチからの移民が近所の犬や猫を捕まえて食べているという根拠のない話も信憑性があると言い、実際はそれよりもひどいことが起きているんだと言うんです。ハイチからの移民は人殺しもしていると。そして政府がその事実を隠していると。

「ああ、キミたちは知らないのか!」と本気で気の毒がり、精神病者や犯罪者がメキシコとの国境に押し寄せていること、不法移民による犯罪で米国が侵略されていること、FBIは腐敗してしまっているから信用できないことなどを話し続けるのです。

もう帰る時間だ!

うちの夫が叫んだので話は突然終わり、友人は帰って行きましたけど、夫と私は目と耳を疑いました。

人が変わってしまったとは、ああいうことを言うんです。

興奮して話している間も、友人は何度も言いたい言葉が出て来なくて困っていましたからね、夫も私も昨日で確信しましたよ。友人は認知症になっています。人が変わってしまったのも、それと関係していると思います。


この友人はですねえ、教育レベルの高い頭の良い人なんですよ。新型コロナのために在宅で仕事をするようになったので毎日家にいるようになり、奥さんの話ではその頃からFOXニュースや保守系の YouTube チャンネルの中毒になってしまったらしいです。

会うたびに根拠のない米政府批判をするようになりましたが、今までは私達は反論したり批判したりはしなかったんです。でも昨晩は、話す内容がとんでもないし陰謀論まで信じ込んでいる様子でしたから、私は黙って聞いていられなくてね、ちょっとだけ反論するつもりがあんなことになってしまって。

友人は自分の情報源が偏っているとは思っていません。様々なメディアで調べていると本人は言いますが、友人の情報源は保守&右翼のメディアばかりなんです。私が政治的に中道なメディアとして勧めたところは全部否定しましたし。

次に会う時にも絶対にこういう話になると思いますけど、どうしたらいいんでしょうかねえ。黙って聞いていることは出来そうにないので、友人がこういう話を始めたら「こういう話題はやめよう」とお願いするしか無いですね。

それにしても、どうしてあんなに頭が良くて常識のある人が、陰謀論を頭から信じ込んでしまったりするんでしょうか。怖いですよ。


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