2024年2月14日

フルーツの配達とメンタルヘルス

昨日は朝からぐんぐん気温が上がりましたよ。9時頃には30度を超え、最高気温は37度でしたが、午後にはクールチェンジが来て涼しくなりました。

今朝は13度と寒いのでカーディガンを着ています。

極端ですよねえ、ホントに。こういうふうに暑くなったり寒くなったりするのがメルボルンの天気の特徴です。

ところで、昨日の朝のことなんですけど。

私がバスルームの掃除を終えた後、シャワーを浴びて髪の毛を乾かしたりしていたらですね、突然「メッセージ見た?」と後ろから声がしたので心臓が止まるかと思いました。

息子でした。

「びっくりするじゃないの!ノックぐらいしてよね!」
「お父さんからのメッセージ見た?」
「見てない」
「今日も暑くなるから6人分の冷たいスイカとブドウを3時頃に持って来てって」
「何それ!アンタがやってあげたら?」

いやあ皆さん、こういうことって普通はないでしょ?

皆さんの夫さんかお父さんが勤めている会社から電話をして来てですねえ、冷たいフルーツを持って来てくれと頼まれる。普通はないですよねえ?

うちの夫には、こういうことは日常茶飯事です。

公私の境が無い人ですから、会社で人手が必要になれば家族を手伝いに行かせるし、必要なものの買い物とか商品の配達とかね、会社の用事を自分の家族にやらせるし。

その家族というのは、大抵の場合私なわけですよ。やむを得ない場合は仕方がないからやってあげますけど、私もいい加減ウンザリしているんです。

いろいろあったんですよ。ホントに大変だったんです。商品の配達のためにどうしてもトレーラーが必要だという話になって、私がトラックでトレーラーを牽引して高速道路を30分も走ったこともあります。

こういう無報酬の手伝いに加えて、会社のスタッフを勝手に食事に招待するというのもあったわけですよ。私には何の相談もなくツールショップの人達を食事に呼んで、突然料理をさせられるということが何度もありました。

勝手に人を食事に招待するのは、ツールショップのスタッフに限りませんでしたけど、とにかく必ず私に相談してからにしてくれと頼んでも同じことが繰り返されるので、すっかり頭に来まして。

それで、私は料理を拒否することにしたんです。お客さん達が来ても部屋にこもったまま顔も見せないというような非常に苦しいことを(お客さんたちに罪悪感を感じるので)何度もやりましたよ。

おかげで、夫は勝手に人を食事に呼ばなくなりました。

昨日はね、前の日が本当に暑かったですから冷たいスイカやブドウが食べたくなったんでしょうけど、食べたいからうちの家族に持って来させようと考えるところがうちの夫なんです。

スイカとブドウとは言いましたけど、冷たいフルーツの盛り合わせが大皿で届けてもらえると期待していたんじゃあないかと私は思います。

メッセージが来た時、私はバスルーム掃除を終えたばかりで疲れていましたし、すでに30度を超えていましたし、買い物になんか行きたくなかったんです。

息子がスイカとブドウを買いに行きました。それを冷蔵庫で冷やし、父親から言われた通り3時に配達するために2時半からブドウを洗ったりスイカを切ったりしていました。

「ブドウは食べやすいように軸から取る?」
「まさか!洗うだけでいいわよ!」
「スイカはどう切ったらいい?」
「仕事をしながら食べるんだから一口サイズのキューブに切った方が食べやすいんじゃないの?」
「どうやってキューブに切る?」

息子はスイカを切ったことも触ったこともなかったのですよ。嫌いだから食べたこともなかったでしょう。どうすればキューブに切れるかまったく分からないようでしたから、私が教えました。

「スイカを食べるのにフォークも持って行った方がいい?」
「いらない!いらない!つまんで食べたらいい!」

息子はスイカとブドウをそれぞれプラスチック容器に入れて、言われた通り3時に配達に行きました。夫が勤めるツールショップまで、引っ越して来た家からは車で1〜2分ですからすぐに帰って来ましたが、「フォークがあった方が良かったって…」と言いまして、フォークの準備を始めたんです。

「ちょっとお、フォークを持って来いって言ったの?」
「あった方が良かったって言っただけ…」
「フォークを持って行くつもりなの?アンタねえ、スタッフ6人分のフォークを持って行ったって、どれが誰のフォークかすぐ分からなくなるわよ!そもそもブドウを食べるのにフォークなんて使わないじゃん!」
「じゃあいいか…」
「いい!いい!フォークなんてなくても食べられる!」


息子がフルーツの配達をした頃から空が曇ってゴロゴロと雷の音も聞こえ、クールチェンジがやって来ましたから、冷たいスイカとブドウがどのくらいありがたがられたのかは知りませんけど。

持って来てくれと言えば持って来てくれて、スタッフからはありがたがられて、そりゃあ夫はいい気分でしょうよ。

スタッフを食事に呼ぶのだって同じなんですよ。自分の思いつきで食事に呼んで、自分は何もしなくてもご馳走が出て来て、スタッフからは感心されて、夫はいい気分なはずですよね。

やってられるか!

ということで、私はもうしないんです、そういうこと。

昨日のスイカとブドウは、息子がやってくれたから夫には一応満足な結果になりましたけど、私しか家にいなかったらきっとこう言ったでしょう。

「ええー!冷たいスイカとブドウ?わたし今バスルームの掃除が終わったところで疲れているのよ。スタッフの誰かに行かせたら?」

そうか、先日、夫が震える声で「お弁当を作ってもらえませんか」と電話して来た時、事情が事情だったから気の毒に思ってすぐに作って持って行ったんだけど、あのせいで頼めばやってくれるという期待度が上がっちゃったかもしれませんね。

期待されると困ります。

私はもうね、したくないことはしたくないと言うんです。夫は機嫌が悪くなりますけど、無理して頑張ればこっちのメンタルがおかしくなるんですから、もうイヤなことはイヤだと言うんですよ。

頼まれたことを断れば、頼んだ夫はガッカリするに決まっていますけど、いつでも何でも頼めばやってもらえると期待する方が間違っているんですからね、頼まれた方も期待に応えなくちゃあと無理して頑張ることはないのです。

私は頼まれると断れない性分なんですけど、自分のメンタルヘルスのために断ることが出来るようにはなりました。でも、断った後で罪悪感を感じてストレスになります。気にしないようにするのも大変です。


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