2023年1月27日

息子の変化と草切り

私達家族が住んでいる義妹所有のこの家は、約3000平方メートルの敷地に建っておりまして、坪計算すると約907.5坪。家自体は大きくないんですけど、広い庭があります。

この家の前の持ち主は、一体どうやってこの広い庭をいつもキレイにしていたかと言いますとね、庭師を雇っていたんですよ。

家の中の掃除だってそうです。掃除婦を雇っていたんです。

私達が引っ越して来てすぐの頃、前の持ち主家族が引っ越したことを知らなかった家族の知り合いらしい若い男が勝手に家に入って来ましてね、驚いている私に「あんた掃除の人?」と言ったんですよ。

「いいえ、私はこの家に住んでいるんです。あなたこそどなた?」と言ったら大慌てで出て行きましたけどね。

とにかく、この家の前の持ち主は、掃除婦や庭師を雇う経済力があったから、家も家の周りも庭も敷地内全てがきれいに管理できていたんです。

そういう経済力が無くて、掃除や庭仕事を自分でやり抜く意欲も体力も無い場合は、こういう家に住んじゃあいけませんよ。ホントに大変です。

敷地の半分以上が草地です。うちの夫は、家のことはほとんど何もしないですけど草切りだけはやってくれます。ところが、最近休みの日はいつも例の夫の父親が昨年8月に売りに出して未だに売れていない家の敷地のメンテナンスに行っておりますので、自分の家の草切りがおろそかになっているんです。

つまり草ボーボー!

草切りについては、私は口出ししません。近所で最もみっともない大草ボーボーの家という不名誉にも甘んじます。

トラクター型草刈り機の運転ができるのは夫だけですからね、草切りは夫の担当なんですから、気にしないことに決めているのです。

長く伸びた草ボーボーは大変見苦しくなっておりまして、さすがの夫もそろそろ気になって夢に見始める頃だろうと思っていたんですよ。

そんな昨日のこと。

トラクター型草刈り機のエンジン音が聞こえて来たんです。

夫は仕事でしたから、家にいたのは私と息子だけ。何とうちの息子が、草を切ろうとしているのでした。

「ちょっとアンタ、大丈夫なの?」
「うん、チャムクリークの家(夫の父親が売りに出した家のこと)でいつもやってるから慣れてるし」
「そうなの?まあ気を付けてやってよ」

何事にも臆病で心配し過ぎる傾向があるために、自分からは何もやってみようとしない人という印象があった息子でしたが、トラクター型草刈り機の運転は大変上手でした。きれいに全部草を切ってくれました。

夫がやると、いろいろ飛んできて家の窓ガラスにパチパチカチカチと当たるんですけど、そういうこともなかったんですよ。

聞くと、問題になりそうなものは事前に敷地内を歩きまわって拾ってからやったんだそうです。切った後の草の飛び散り具合も、夫がする時よりもひどくなかったです。

草刈り機のブレードの高さ調整やパワーの設定次第で、ものが飛び散るのは制御できるらしいです。そういうことは息子が教えてくれたんですよ。私は初めて知りました。

仕事から帰って来た夫はご機嫌でした。家に帰って草がきれいに切ってあるのを見るのは気分がいいし、自分がやったんじゃあないともっと気分がいいと言って、息子を褒めていました。

最近は、夫の父親が売りに出した家の草切りは息子がするようになっていたらしいのですけど、いつも必ず夫が一緒にいる状況でやっていたわけですからね、完全に自分一人でトラクター型草刈り機を動かして草切りをしたのは昨日が初めてだったようです。

修理やメンテナンスも、夫がするのを見ながら勉強しているらしくて、草刈り機のことに詳しくなっているので驚きました。


そういえば、最近は自分の車(義弟にタダでもらって乗れるようにするのに大金がかかったレクサス)の壊れたブレーキライトを自分で交換したり、エンジンがかからなくなった原因の何かを修理したり、タイヤ圧をチェックして空気を入れたり、メンテナンスをいろいろ自分でやっているんですよねえ。

こういうのはね、YouTube動画のおかげでもあるんですよ。問題の解決方法は、YouTubeで学ぶんですから。

トラックの運転にもすっかり慣れたようで、トラクター型草刈り機を載せたトレーラーをトラックで牽引しながらお店に寄る、つまりお店の駐車場に停めるなんていう怖いこともできるようになったようです。

先日は、新しいコンピューターを買ったとかで、それの受け取りにメルボルンの西側の町まで車で行って来ましたよ。ついこの間まで、車でちょっと外出するっていうだけで不安になっていたのに、遠くの知らない街までヘッチャラで行けるようになったんですねえ。

やっぱりこういうのは経験することによる慣れの問題でしょう。経験することで、不安が少しずつ軽減されて、できることが増えて来ているわけです。

それと、収入が増えたのも影響していると思います。ぼちぼちやっている絵を描く仕事と夫の父親が売りに出した家のメンテナンスの仕事とで稼いでいるので、自分が自由に使えるお金があるということがメンタルの向上に影響していると思います。

息子が変わって来たのを見て、お母さんは嬉しいです。

早く3回目の手術がしてもらえるといいんですけどねえ。早くすっかり良くなって、家を出て好きなことをして欲しいです。


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