今朝うちの夫を勤めているツールショップに送って行った帰り、珍しい動物に出くわしました。
ウサギです!
この辺にいる野生のウサギは小さくて茶色がかった灰色ですが、これが道路を横切ろうとしていたのか歩道の端にちょこんと座っていたんです。
カンガルーが道路脇から飛び出して来ることは時々ありますけど、ウサギは初めてでした。
私の車が近づくと大慌てで後ろの生け垣に隠れましたが、通り過ぎると再び出て来たのが見えました。
ウサギは可愛らしいですね。
我が家の敷地内にも住んでいますよ。キッチンの窓から時々見かけます。
しかし、ウサギは農地や作物を荒らす害獣です。オーストラリアではウサギによる経済被害は深刻でした。
ウサギは英国から持ち込まれた動物です。オーストラリアに「壊滅的な生物学的侵略」をもたらしたとされているのは、19世紀の中頃に英国から持ち込まれたウサギです。
ウサギをオーストラリアに持ち込んだ人は何人もいるのですけど、遺伝学的な研究の結果、壊滅的な被害の発端となったのは、トーマス・オースティンというイングランドからの入植者が持ち込んだ24匹のウサギだったことが分かっているそうです。
このオースティンという人は、イングランドで人気のある「ウサギ狩り」をするために24匹を持ち込んで自身の敷地内に放したんだそうです。そのウサギがわずか3年で数千匹に増え、その後も繁殖し続けて数年のうちに何百万匹にも増えたと言うんですからすごいんです。
オーストラリアの冬は穏やかなので、ウサギは一年中繁殖することができます。 開発とは無縁の広大な土地があります。人も多く住んでいませんし、ウサギを捕食する動物もいません。
オーストラリア全体に広がって増殖し続けたウサギは、1920年代には100億匹に膨れ上がっていたそうですよ。
壊滅的な経済被害をもたらすウサギをなんとかしようと、これまで様々な対策が取られました。ウサギの侵入を防ぐためのラビットプルーフフェンス(ウサギよけフェンス)の建設とかね。映画のタイトルにもなっていますが、このフェンスは何千キロもあるんですよ。
しかし、ウサギを穴を掘りますからね、フェンスなんて役に立たないんです。この国家プロジェクトは失敗でした。
その後は、ウイルスを使ったウサギ駆除が行われて来ました。
ウサギにしか影響しないウイルスを保有する蚊とかノミとかハエとかを野生に放出してウサギを死滅させようという試みです。ウサギの数は大きく減少しましたが、動物というのはウイルスに対する自然の遺伝的免疫を獲得していくものです。
オーストラリアにおけるウサギ問題は続いています。
こうした問題は、ウサギ以外にもいろいろあるんですよ。動物だけではなくて植物もです。そして、経済被害だけではなくオーストラリア固有の自然体系が脅かされるといった問題も発生しています。
だから、オーストラリアは動植物や食品の持ち込みに厳しい規則があるのですよ。
私はウサギを見かける度に、この問題のことを考えるのでございます。
ところで、元旦の昨日、気温が36度になるというのに例の家の草切りをしに行ったうちの夫ですが、もちろん一人では行けないんですから運転手兼アシスタントの息子と一緒に行ったんですけど、それも片道1時間もかけて息子にトラックを運転させて行ったんですけど、やはり暑過ぎたそうです。
猛暑の日のカンカン照りの中で草を切ったり倒れた木や枝を片付けたりという肉体労働は、熱中症の問題だけではなくて有害紫外線の問題もありますからね、どうしてもしなくてはいけないのでなければ、するべきではないんですよ。
夫と息子は、仕事は早々に切り上げて義弟家族の家に行ったそうです。
昨日は、さすがのうちの夫も行くかどうか迷っていましたけど、草切りをしに行く代わりに勤めているツールショップの店舗巡りをして商品の移動をするとか言うので、どうして仕事が休みの正月元旦に息子にトラックの運転をさせてまでして店舗巡りをする必要があるんだと私が批判したら、草切りに行くことに決めたんですよ。
ホントにうちの夫は、発想が異常なことがよくあります。
それにしても、昨夜も熱帯夜で暑かったです。夏はまだまだこれからですからね、クーラーの修理を頼むべきだと思うんですけど、クーラーが壊れたままで一番苦労するのは暑い2階で寝ている夫ですし、修理代を払えるのも夫だけですから、私は黙っているんですけど。
今日も暑くなるそうですが、午後にはクールチェンジが来ます。
クールチェンジというのは、気圧配置が変わって北(内陸部)から高温の大気が流れ込んで暑くなった後に南(南極)から冷たい大気が流れ込んで涼しくなるというお天気の変化のことです。
雨も降るらしいですから今から楽しみです。
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