私はどうもチェスとか将棋といったゲームには弱いと言いますか、面白さが分からないと言いますか、考えるのが苦痛になるので楽しめないんです。
ボードゲームにしてもパズルにしても、ああいう考えるものは楽しくないのですることも無いです。
将棋のことは子供の頃から知っていましたけど、ルールなんてもちろん知りませんでした。
有名な「将棋をする人」の大山康晴さんという方が岡山県出身でしたので、地元のTVコマーシャルでよく見かけておりまして、「酒は断然カモイツハ」というフレーズは今でも覚えているくらいですけど、将棋というのはその方のようなおじさん達がするゲームくらいの認識でした。
将棋に注目するようになったきっかけは、やはり羽生善治さんです。
NHK杯で当時現役の名人経験者4人全員に勝って優勝したティーンエイジャーの羽生さんのことは、大いにメディアに取り上げられましたからね。NHKのドキュメンタリーにもなりましたよねえ。
NHK杯の有名シーン、歴史に残る「伝説の5二銀」がこれ。解説の米長邦雄さんが「おーおーおーやった!」と叫ぶのは12分28秒。
とにかく強いので若き天才と呼ばれて、寝癖がトレードマークだとか、芸能人の方と結婚したとか、勝ちを確信すると駒を打つ手が震えるとか、何かと話題になりました。
将棋の7タイトルを全部勝った年もありましたし(現在は8タイトルあるそうです)これまでにタイトル戦99勝していらっしゃるんですよ。
前人未到の(おそらく誰も破れないであろう)100勝にあと1勝と迫ってから5年以上になります。
100勝させてあげたいというのが多くの将棋ファンの気持ちでしょう。
現在その100勝目に挑戦している相手は、皆さんご存知かもしれませんが藤井聡太さんという20歳の若者です。
この藤井さんがまたすごいんですよ。
14歳2ヶ月という史上最年少でプロ入りを果たした後、ずっと負け知らずで29連勝したということでメディアに大きく取り上げられました。まぐれで勝ち続けたんじゃあなかったというのは、その後の結果が証明しています。
この若者は、現在タイトル戦11連勝中だそうで、羽生さんの記録を追い抜くことができる人がいるとしたら、藤井さんでしょう。
このお二人が、現在王将戦を戦っておられます。将棋界の夢の対決で、しかも羽生さんの100勝目がかかっているということで、注目されているんですけど。
お二人とも人気の棋士です。両方に勝って欲しいから、どちらかを応援することは難しいと感じる人が多いでしょうけどね、私は羽生さんに勝って欲しいです。100勝して欲しいです。
将棋の対局の際には、プロの棋士が対局を解説する大盤解説会というのが別室あるいは別会場で開かれるのですけど、今回の王将戦は非常に高レベルの戦いで、解説会場では解説者が「すごい」と叫んだり、観衆から「おおおー」というどよめきが頻繁に上がっているそうですね。
私も「すごい」と叫んだり「おおおー」とどよめいてみたいもんです。
その指し手がどうすごいのか、私には分からないですから。
解説者が「これは詰んでいますね」とか言っても詰んでいるかどうかなんて私には分からないですし、勝敗がさっぱり見えていないうちに片方が「負けました」と言って頭を下げたりするでしょ?
プロの棋士の皆さんは、どんな頭をしているんでしょうか。
近年はAI(人工知能)を使った研究も不可欠になっているそうですが、羽生さんとか藤井さんのような強い方達は、ものすごい記憶力と思考力と集中力を持っていらっしゃるんですよねえ。凡人の私には想像もできません。
藤井さんなんて、あれですよ、普通の棋士の皆さんは考える時には頭の中に将棋盤を思い描いて考えるそうですけど、藤井さんは符号が浮かんでくるんだそうですから、脳みその作りが違うんです。
ところで、将棋対局の報道には、棋士達がおやつや食事に何を食べたかというのが欠かせないというのも面白いですよね。
将棋ファンは、棋士達が食べるものにも興味があるのです。
今回の王将戦は、毎日新聞のウェブサイトでチェックしていますが、お二人がおやつに食べたものも写真付きで詳しく紹介されています。
2局目の1日目だった昨日、ペットにうさぎを飼っているという羽生さんが選んだのが「雪うさぎケーキ」という、白いうさぎが雪に頭を突っ込んでいるような斬新なデザインのケーキでした。
食べてみたいと思った方も多かったでしょう。
英王室の方やハリウッドの映画スターが着ていたというだけで服がバカ売れするのと同じような経済効果があるそうですからね、おやつの報道も笑ってはいけません。
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