2021年6月13日

ロックダウンと規制の緩和

停電のせいで意識から消えていましたが、メルボルンのロックダウンは予定通り木曜日の夜11時59分に終わりました。

インドからの帰国した一人から始まった感染拡大で、1週間の予定でレベル3の厳しいロックダウンとなったわけですが、その後、現在最も危惧されているデルタ変異種の感染者も複数見つかり、ゼロだったヴィクトリア州の感染者数はあっという間に100人近くにまで増えたのでした。

ロックダウンは、とにかくこの感染力の強い変異種が市中に広がるのを阻止するために必要だったと思いますが、例のごとく「ヴィクトリア州はやりすぎ」「過剰対応だ」と批判する人が大勢いました。

しかし、労働党政権のヴィクトリア州政府は、基本的に感染者ゼロを目指す方針ですから、ゼロになるまで規制は続くし、ゼロになってもある程度の規制は続くのです。

いきなりレベル3の厳しい規制で始まったロックダウンでは、5つの理由(食料や生活必需品の買い出し、医療や介護、運動、在宅で行えない場合の労働と教育、ワクチンの接種)以外での外出は禁止、外出は家から5キロ圏内、経済活動も厳しく制限されました。

ロックダウン2週目は、外出が家から10キロ圏内と少し緩和されました。

金曜日からは自由に外出できるようになっていますが、外出は家から25キロ圏内に限られています。マスクの着用義務は続いています。

明日の月曜日は「クイーンズバースデー」という祝日なのですが、毎年この「クイーンズバースデー」のある連休がスキーシーズンの始まりです。スキー場には雪がたくさん降っているそうですが、メルボルン都市圏からの観光客は見込めません。

25キロ圏ルールの目的は、そこにあるのでしょう。この連休中にメルボルン市民が都市圏外に出てウイルスを拡散しないようにするためです。

ロックダウンが終わり、学校が再開され、飲食店や美容院や多くの小売店は条件付きですが営業が再開されています。ジムやダンススクールやナイトクラブなどの感染リスクが大きい活動は引き続き禁止です。

世帯間で訪問し合うことはまだ出来ませんが、屋外で10人までなら集まることができます。しかし真冬のメルボルンで、天気も悪いし寒いし、家族や友達が公園に集まってピクニックなんて誰もしたいと思わないでしょう。

私達家族にとって最も関心があったのは、ドバイから一時帰国中の義妹のことですが、彼女の2週間の隔離も金曜日に終わりました。隔離しているホテルに警察がやってきて、隔離後の行動について詳しく予定を聞かれたそうです。

ヒールズビルという町に住む義母(彼女の母親)の家に滞在することになっていますが、義母の家と我が家は40キロ以上離れているので会いに行けません。

今週の木曜日にはさらに規制が緩和される見込みだそうですから、25キロ圏ルールもなくなるのではないかと期待しています。


ところで、最近はスーパーに入るにもアジア食品店に入るにも、どこに入るにも接触者追跡用のアプリでQRコードをスキャンしないといけないんですよ。

接触者追跡用アプリやQRコードのことを知らない高齢者が、スーパーの入口で困惑しているのを何度も見かけました。

スマートフォンを持っていない人もいますし、QRコードのスキャンが出来ない人は、連絡先を紙に書き込むことで入店はできます。準備してある消毒液で手を消毒してから、そこに置いてあるペンで名前と日時と電話番号を書くようになっています。

感染者が見つかって接触者に該当した場合、連絡があって検査と自己隔離が求められるようになっているそうです。

いろいろなシステムが徐々に整ってきていますね。

ワクチン接種も、国民の大半が接種済みとなるのはまだまだ先のことですし、ヴィクトリア州政府が感染者ゼロ方針なら今後も短期ロックダウンは度々発生する可能性があります。

私達の暮らしが新型コロナ以前の暮らしに戻ることはなくて、新型コロナウイルスと共存する暮らしがノーマルになるとも言われますけど、今後の鍵を握るのは「感染しても重症化しないためのワクチンの接種」であることは確かです。


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