いつだったかYahooサイトのコンビニスイーツを紹介する記事で「抹茶バスチー」なる抹茶味チーズケーキ風スイーツを見かけた時には、食べたことがないから味もわからないのに想像だけで作りました。
和風のお菓子は、基本的に食べたかったら自分で作るしか無いのです。
一回で上手くいくことはまずありませんから、この抹茶味チーズケーキ風スイーツも何度か作ってレシピを改良しました。
さて、
この夏(お正月頃)以来、度々食べたくなって作ってきたのが「葛まんじゅう」とか「水まんじゅう」とか呼ばれる和菓子です。手に入りにくい葛粉の代わりに片栗粉を使うレシピがネットに出回っておりますので、そういうレシピを参考にして作ってみたんですけどね、作った人達はあれが本当に美味しいと思ったんでしょうか。
NGですよ!
やはりね、片栗粉は冷えた時の粘度の劣化がひどいので、冷たいもの向きではないです。
ゼラチンを加えてみたりアガーを加えてみたりもしましたけど、どれも食感が今一つでした。見た目だけなら美味しそうにできるんですけどね。
今までで一番まともだと思ったのはタピオカ粉で作ったものです。
やっぱりちゃんとした葛粉で作りたいなあと思いました。葛粉なんて私の長い人生の中で一度も買ったことがないです。オーストラリアでも「クズスターチ」(Kuzu Starch)として販売している会社があると分かり、お店で探してもみましたが、やはり見つけられませんでした。
先日また葛まんじゅうのことを思い出し、クズスターチを探したら、eBayで「くず粉」と称する商品を見つけました。葛粉100%は望めないにしても「くず粉」と称して売っているんだから使ってみようと思いまして、買ったんです。
届いた商品には英語で成分などを表示するシールが貼ってありました。
商品名は、
Sweet Potato Starch
スイートポテトスターチ?
パッケージを見ましたら、商品名は「くず粉」で、材料名は「甘しょ澱粉」とだけ書いてありましたよ。
100%さつまいもの澱粉じゃん!
買う時に確認しなかった私が悪いです。100%の葛粉を期待してはいませんでしたけど、葛粉がある程度入っているとは期待していました。
いろいろ調べてみましたら、葛粉が含まれているものは「本葛」と呼ばれているそうです。しかし、「本葛」と呼ばれていても100%葛粉ではない商品が多いそうです。
いろいろ調べてみましたら、葛粉が含まれているものは「本葛」と呼ばれているそうです。しかし、「本葛」と呼ばれていても100%葛粉ではない商品が多いそうです。
何だそれ!
ただの「葛粉」とか「くず粉」と称して売られているものは、ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシの澱粉をブレンドしたものだそうです。
私が買った「みたけくず」という商品も、「くず粉」と称しているのに実際は100%さつまいも澱粉だったわけです。
本物の葛粉は、日本でも手に入りにくいということなら、海外在住者はもう代替品で作るしかないということがはっきりしました。
今まで作った中でベストの食感はタピオカ粉でしたが、タピオカ粉は手に入りやすい澱粉(スターチ)です。さつまいもの澱粉は一般的ではないですから、私はタピオカ粉でレシピを完成させるつもりです。
皆さん、葛粉には要注意ですよ!
葛というのは英語で「アロールート」(Arrowroot)と呼ばれる植物の仲間で、オーストラリアではアロールートの澱粉はどこのスーパーでも売っています。
じゃあそれを使ってみるかと思っていつだったか買ったのですがね、パッケージには商品名の「アロールート」のすぐ下に「タピオカスターチ」とちゃんと書いてありましたよ。
つまり、販売されているアロールート粉は100%タピオカの澱粉だったのです。
片栗粉がカタクリの根っこの澱粉ではなくて100%じゃがいもの澱粉であるように、商品名と材料が異なるのはあたり前のことなのかもしれません。
片栗粉を買って「カタクリの澱粉じゃあないの?」と文句を言う人はいませんね。
葛粉を買って「葛の澱粉じゃあないの?」と文句を言うのは、同じようなことなのかもしれません。
葛の澱粉は生産量が少なくて高価ということは、市販されている「葛餅」とか「葛まんじゅう」も、葛じゃあなくてさつまいもの澱粉で作ってあるのかもしれませんから、私が日本で食べていたのも「さつまいも澱粉まんじゅう」だった可能性があります。
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