2019年12月27日

妻の帰省ブルー

オーストラリアでは、実家へ帰省するのは何と言ってもクリスマスです。クリスマスは、家族や親族が集うという点で、日本のお正月のようなものです。

クリスマスに夫の実家に行くことにストレスを感じる妻の話というのはあまり聞かないのですが、妻の帰省ブルーがオーストラリアには無いというわけじゃあないはず。

何を隠そう、私はかつてストレスを感じていました。

まず、クリスマスっていうのがイコール「飲み食いすること」になっちゃっていることから来るストレスが原因です。

クリスマスのその朝、義母宅に到着して「ハッピークリスマス!」の挨拶が終わるやいなや、義母から料理の担当が発表され、あなたはコレをやれ、オマエはコレをやれという調子で食べ物の準備が始まります。

しかも、

場合によってはクリスマスの日は猛暑だったりするんですけど、猛暑だろうがなんだろうが、義母にとってクリスマスのランチはローストと決まっているのでして、森林火災の警告が出て屋外での火の使用禁止になっていても、BBQでローストしようとしたりするのです。

もちろん家の中のオーブンでも肉やイモが焼かれておりますので、エアコンのない(小さいのがあるけど使わない)義母の家の中はサウナ状態になるのでして。

オーストラリアの暑いクリスマスは、それにふさわしい食べ物でお祝いすれば良いと私なんか思うんですよ。

それに、あそこまで大量の食べ物は必要ないだろうに。

とにかく、ワインなど飲みながら、準備したおつまみなど食べながら、ランチの準備に追われるのがクリスマスの朝。義母のパートナーはたいていBBQ係として働いているけど、うちの夫なんてほとんど何もしません。

女ばかりが働いて男は酒を飲みながらくつろいでいる状況というのが一番腹が立つから、それについては私は意見を述べますよ。

夫にも言いましたから。夫が何もしなくていいのなら私も何もしなくていいはずだと。

ということで、慌ただしく食べ物の準備に追われ、途中プレゼントの交換などをやって、いよいよ肉が焼けてランチの時間になる頃には、皆んな結構お腹がいっぱいになっているのですが、

それなのに食べる!

食事の後は満腹を通り越しているのとお酒の影響で眠くなる。

汚れた食器が山ほど積まれているのは毎度気になるけど、私は洗いません。クリスマスのような特別な食事の際にはですね、食器洗い機に入れられない上等なウェッジウッドの食器を使うものですから、私は洗いたくないの。

何と思われているかしれませんけど、

そんなの知るか!

洗い物が大変なら、食器洗い機に入れられる食器を使えばよろしい。

それにね、

食べ物に焦点を当てすぎなのよ!

クリスマスは「大量飲み食い会」じゃあなくていいのです。家族が集って楽しい時間を一緒に過ごす、それでいいわけでしょ?

ところで、

帰省ブルーでお悩みの方には、悩むくらいなら「行くな」と言いたいですね。

家事労働でクタクタになるのがイヤなら、自分ばかりが働かされることに不満なら、ちゃんと言葉にして不満を伝えるべきなんです。

何もしない夫に不満があるのなら、普段からそうしたことを話し合って解決しておくべきですよ。

不満があってストレスになっているのに我慢しているから帰省ブルーになっているんでしょ?

周囲との平穏を保つために不満があっても何も言わないで我慢するという日本の美徳とされる慣習は、物事の問題を解決しない一番の問題なんです。

日本の男達が家事や育児をしないというのが今の時代も続いているのは、それを許している社会のせいで、問題は女側にもあるのです。

意見をしっかりと述べることが重要なんです。

世の中の不平等は、いつかは無くなってくれるものじゃあないんですよ。無くしていくものなんです。変化を起こそうとすると反感や反発を買うのでね、闘って平等を勝ち取っていく必要があるのです。

それもイヤなら、

不平等を耐え、ストレスの元になることを避けて生きるしかないんじゃあないですか?

私も我慢して頑張っていた時期がありますがね、もう止めたの、そういうこと。

イヤなことはイヤだと言うんです。

したくないことはしないんです。

不満があればそれを伝え、改善の提案をするのです。

そのせいで相手が怒っても、アレコレ言われても、それはもう仕方がない。ストレスを溜めて具合が悪くなるよりよっぽどマシなのよ。


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