2018年3月28日

頭を剃るそうです

もうすぐイースターですね。

十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念する、キリスト教において最も重要な祭ということですが、クリスマス同様にすっかり商業化されてしまっておりますし、ほとんどのオーストラリア人にとってのイースターは、イエスなんかとは何の関係もない「秋の連休」でしかないようです。

「グッド・フライデー(Good Friday)」と呼ばれるイースター連休の初日となる金曜日、メルボルンでは毎年この日に大きなチャリティーイベントがあります。

メルボルンのロイヤル・チルドレンズ・ホスピタル(Royal Children’s Hospital)という子供病院へ寄付する募金を募る様々なイベントが各地で行われるのです。

この日は終日生放送のテレビ番組に多くの有名人が出て募金を呼びかけたり、電話対応をしたりします。ボランティアの人々が募金を集めて回ります。マラソン大会だとかゴルフ大会だとか釣り大会だとか、子供達が楽しめる様々な楽しいイベントなども、「グッド・フライデー」の日だけではなく、この日に向けて数週間にわたって開かれるのです。

すべて募金集めや収益の寄付が目的です。

募金集めは、学校や幼稚園や保育園、企業のオフィスや工場やお店など、あらゆる場所でも行われます。宝くじも売られます。

とにかく皆が一丸となって、子供病院のためにお金を集めるのです。このお金集めの一連の運動を「グッド・フライデー・アピール」と呼びます。

さて…

募金集め目的のイベントの一つに「頭を剃る」というのがあるのです。

イベントとして人々が集まって剃る場合もあるし、小さなグループや個人が行う場合もありますが、どうして剃るのかというと「目標額の募金が集まったらナントカさんが頭を剃りますからぜひ募金をしてください」と言って募金を募るためです。お金を集めるためのアイデアの一つということです。

例えば、ある小学校の校長先生が「1000ドル集まったら頭を剃りますよ」と宣伝して、生徒や保護者が募金集めをするとか、あるスーパーの店員のナントカさんが「500ドル集めるのを目標にしています」とお客に募金を募るとかお釣りの寄付を呼びかけるとか、そんな話はよく聞きます。

なんで頭を剃らなくちゃいけないの?

とお思いでしょう?

まあね、私も最初はそういう疑問がありました。頭を剃らなくても、ただ募金すればいいじゃないのと。でも、目標額を達成したら頭を剃るからお願いしますと言われれば、募金してくれる人も増えそうな気がしますし、金額も増えそうな気もするし。

子供病院には治療で髪の毛を失った子供達が大勢いますからね、皆で頭を剃れば病気の子供達も励まされるでしょうし、まず楽しいじゃないですか。

目標達成後に仲間や家族や友達が集まって、校長先生が剃るなら生徒と保護者が集まるでしょうが、「募金してくれた皆さんありがとう」って、集まった人達に見守られながら頭を剃ってもらってね、皆んなで盛り上がるのも良いじゃないですか。

ということで、

今では「ワールド・グレイテスト・シェイブ(World's Greatest Shave)」と呼ばれるようになっているこの活動には、個人でも簡単に参加できるようになっております。

今年は我が家の一人が頭を剃ると言っています。

うちの夫じゃないんですよ。

娘です。

募金集めじゃなくて、髪の毛を寄付するという目的だそうですが。それなら別に剃らなくてもいいじゃないの?

お母さんは、正直言うと心配です。


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2 件のコメント:

  1. ワンニャンスキー2018年3月28日 14:43

    他人事ながら私も心配です。

    本当に剃髪するというのなら、剃刀負けしないように気をつけないと
    いけませんし。

    髪を切ったり、洗ったり、現代人は無造作にしたいときにしていますが
    実は「時期」というものがあるのだそうです。

    女性は特に生理がありますから、その周期に合った時期でないと、後々
    あまり嬉しくない状態になるらしいです。

    お嬢さんの決意が固いのなら、その辺をよく調べて後悔しないように
    してほしいです。

    実は犬でさえ「時期」があるんですよね。ましてやヒトですから・・・。

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  2. カミソリで剃るつもりはないようです。バリカンで刈り上げるんだそうで、親友のエミリーちゃんがやってくれるんだそうです。私は昨夜夢に見ましたよ。すっごく似合っていなかったです。
    これから冬が来るんだし、早速毛糸の帽子を編み始めました。

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