2018年3月21日

キタシロサイの絶滅

生存するオスのキタシロサイ(Northern White Rhino)の最後の一頭だった「スーダン(そのサイの名前)」がついに死んだそうですね。

今朝のニュースで知りました。

45歳でした。高齢のための合併症で具合が悪くなっていると聞いていたので、近いうちにこの日が来るだろうとは思っていたけど。状態が悪化して立ち上がることもできなくなったため、安楽死させたのだそうです。


これでオスのキタシロサイは絶滅です。

「スーダン」の娘と孫娘のメス二頭がまだ生存していますが、キタシロサイの絶滅は確定です。ただし、「スーダン」のを含め他のキタシロサイのオスの精子は保存してあって、体外受精での保存の試みは続いています。

生存するメスの若い方のサイから採取した卵子と体外受精させて、受精卵をまだ多数が生存している近亜種のミナミシロサイのメスに移殖するという計画ですが、大変な費用がかかるそうです。

キタシロサイがどうして絶滅に追い込まれたのかご存知ですか?

中国の漢方薬として角の需要が高まったからですよ。(科学的に見てサイの角に薬効成分はないのに。)また、イエメンでは短剣の柄として角を使用するため70~80年代にかけて乱獲されたのです。密猟です。

また、アフリカの民族紛争では、わずかに残っていた貴重なキタシロサイが死にました。

絶滅に追い込んだのは人間です。

オーストラリアでは、絶滅した動物として「タスマニアタイガー」とも呼ばれる「フクロオオカミ」が有名です。縞模様のせいで「タイガー」という呼び名がつきましたが、実際はカンガルーと同じように袋を持つ有袋類のオオカミです。ヨーロッパ人の入植後、羊などの家畜を襲うと嫌われて虐殺されました。

絶滅したと言われた後も度々目撃情報があり調査も実施されていますが、生存しているという証拠は見つかっていません。タスマニアには広大な原生林も残っているので、生存しているといいのですがね。

「タスマニアタイガー」ほど有名ではありませんが、タスマニアにはもう一つ絶滅した動物がいます。

「ヒト」です。

原住民であったタスマニア・アボリジニと呼ばれる人達は、入植してきたヨーロッパ人との戦いで虐殺され、捕まえられてタスマニア本島から離れた島へ強制移住させられたり、ナント恐ろしいことにハンティングの獲物として殺されたりして、純血のアボリジニは1876年に絶滅しているんです。白人との混血は存続していますけど。

「ヒト」という動物は、これからも多くの動物を絶滅に追い込んでいくのでしょうか。

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