2018年3月23日

サイクローンの命名方法

現在、オーストラリアの北部、カーペンタリア湾の北にはサイクローン「ノラ」が雨をふらせておりますが、「ノラ」がやって来る前には(と言うよりそこで発生したんですけど)「マーカス」というサイクローンが北部準州(ノーザンテリトリー)や西オーストラリア州北部に被害をもたらしました。

「マーカス」はMで「ノラ」はNと、サイクローンやハリケーンはアルファベット順に名前が付けられるわけですが、「誰がどうやって名前をつけるんだろうか」と思うことはあっても、これまで知らなかったんです。

今朝のABCニュースでその解説をしていました。

オーストラリア地域で発生するサイクローンは、オーストラリア気象局のサイクローン警報センターが作成する「サイクローンの名前リスト」から命名されるのだそうで、その数は10年分はあると言っていました。

かつては、サイクローンには女性の名前が付けられていましたが、男女差別撤廃を目指す多くの運動が行われた1975年の国際婦人年(International Women's Year)に、男女両方の名前を使うようにすることが決められました。

また、リストに掲載されている名前に、国の重職にある政治家、例えばオーストラリア首相の名前と同じものがあった場合(現在の首相の名前はマルコム・ターンブルだから「マルコム」)、その名前は削除するんですって。

また、歴史に残るような大きな被害をもたらしたサイクローンの名前は、永久欠番的取り扱いとなりまして、リストに載せなくなるそうです。

他国の地域で発生し、すでに命名されたサイクローンがオーストラリア地域にやって来た場合は、すでに命名された名前を継続して使用するそうですから、アルファベット順になっていない場合が出てきます。

オーストラリアの北のインドネシアやパプアニューギニアでは、熱帯性低気圧が頻繁に発生していますからね。パプアニューギニア地域で発生したサイクローンには、パプアニューギニアの気象局が命名するのですから、どうりで時々どう発音するのか分からないような名前があったりするわけだと納得しました。

名前リストには、リストA、リストBというように複数のセットがありまして、全ての名前を使い切ると再び順繰りで使われますが、永久欠番になるものもあるわけですし、リストの編集も行われるのです。ぜひサイクローンの命名に使って欲しい名前がある場合は、オーストラリア気象局に手紙でその名前を提案すると、選考の結果リストに掲載される可能性があります。

そして、十何年後かにその名前が使用される可能性があるわけです。

「サイクローン・ヒロコがクイーンズランドに大雨を降らせ大洪水を引き起こした」なんていう記事が新聞に載るかもしれないのですけど、サイクローンに自分の名前が付けられるのは嫌だわ!

ということで、本日は今朝のニュースで聞いた話でした。


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