2024年8月7日

寝台特急「サンライズ」と懐かしい景色

今日は、ある YouTube 動画について書こうと思います。

この動画を偶然見つけたのは1〜2年前ですが、初めて見た時には本当にいろいろ懐かしく思ったんですよ。

寝台特急「サンライズ出雲」で東京から島根県の出雲市駅までいく様子を紹介した動画なんですが、出雲市まで行くと知って私が思った通り、この寝台特急「サンライズ」は岡山駅から伯備線を走るんです。

伯備線というのは私がよく利用していた路線なんです。

出雲市行きの寝台特急「サンライズ出雲」は、香川県高松市行きの「サンライズ瀬戸」と連結して東京から岡山まで走ります。岡山駅で切り離された「サンライズ出雲」は、伯備線を北に向かいます。

東京は私には馴染みのある街ではありませんから、窓の外の景色を見ても特に思うことはなかったですけど、電車内のアナウンスの声は懐かしかったですし、寝台特急の車内は興味深かったです。

翌日の早朝、岡山駅が近づく頃には明るくなり始めていて、窓の外の景色が良く見えて来ます。

そして、岡山駅を過ぎてからですよ。窓の外に見える景色が見覚えのある景色の連続となります。倉敷駅は変わっていませんでした。倉敷の近くは大きなビルが増えていたりして、少し違って見えました。

伯備線は高梁川に沿って走ります。懐かしい景色の連続です。そして、寝台特急「サンライズ出雲」が備中高梁駅に到着しました。古い木造だった駅が新しく建て替えられていました。

かつて、うちの夫の祖父のセオが私達夫婦と一緒に日本に行ってみたいと言った時に、実現しなかった理由の一つがこの駅でした。この駅にはエレベーターがなくて、プラットホームに行くためには急な階段を上り下りして陸橋を使う必要があったんです。脚が不自由で心臓も悪かったセオには無理なことでした。

あの時、備中高梁駅が脚が悪い人にも利用できる駅だったら一緒に行けたんですけどね。日本に行ってみたいと言ったセオを連れて行ってあげられなかったことは、うちの夫の後悔の一つになりました。

「サンライズ出雲」が新見駅を過ぎた頃から窓の外は雪景色になります。私はもう20年近く雪を見ていません。メルボルンでは雪は降りませんからね、雪を見るためには3時間ぐらい運転してスキー場のある山の上まで行くしかないんですから。

倉敷を過ぎてからはもう本当に見えるのは山ばかりでした。それも急な山です。私はああいう所で生まれ育ったわけですよ。ノスタルジックな思いになった YouTube 動画でした。


料金を調べてみましたらね、寝台特急「サンライズ」で東京から岡山まで行くのは、新幹線で行くのと料金はそれほど変わりませんよ。出雲市まで行く場合は、岡山から特急「やくも」というのに乗らなければいけませんから、「やくも」の運賃や特急料金なども含めて比較すると、「サンライズ」の方が安いみたいです。

成田空港に到着するのが遅くなると、最終列車に間に合わなくなり岡山の田舎まで帰ることが出来ないので東京かどこかに一泊する必要があるんですけど、「サンライズ」に間に合うならこの寝台特急で一泊するという選択肢がありますね。

私は寝台列車は大学生の時に東京から京都まで行くのに乗ったことがあります。1区画に2段ベッドが2つ並んだタイプで大学生にはもってこいでしたが、「サンライズ」の個室というのは魅力的ですね。人気があるのもうなずけます。


この YouTube 動画を作った方は他にもいろいろ同様の動画を作っておられるんですが、スピリット・オブ・タスマニア(Spirit of Tasmania)というフェリーを利用してメルボルンからタスマニア州のデヴォンポートまで行く様子を紹介した動画もありました。

これ、実は最近行ってみたいと思っていたんです。行きたいのはデヴォンポートではなくてホバートなんですが、フェリーですから車で行けばデヴォンポートに着いてから自分で車を運転して行けますからね。

動画の制作者の方の友人がホバートに住んでおられて、デヴォンポートまで迎えに来てくださったそうです。ホバートからデヴォンポートまで、車で8時間だったそうですよ。

地図で見るとタスマニアは小さく見えますけど、オーストラリアが大きいから小さく見えるだけなんですね。地図で比較してみたら、タスマニアは北海道くらいあるんです。その北の端から南の端まで行くんですから、8時間かかると聞いても納得です。

8時間も運転してホバートまで行って、また帰って来るのかと思うと一瞬でやる気が失せました。やっぱり、ホバートに行くなら飛行機だな。

ちなみに、この動画の始まり部分では、今の私にとって見慣れた景色であるメルボルンのサザンクロス駅周辺を見ることが出来ます。

この駅は、私がメルボルンに来た頃にはスペンサーストリート駅と呼ばれていて、メルボルン中心部から外れたところにある古くて相当イマイチの駅だったんですよ。駅周辺もイマイチのエリアでしたけど。

何年も延々と工事をしていましたが、近代的な駅に生まれ変わって名前も変わりました。でも、今でもスペンサーストリート駅と呼ぶ人は大勢います。

見慣れたメルボルンの景色も、別の街に住むようになれば懐かしく思い出される景色になるんでしょうね。


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