2024年8月13日

国境を超えた人々の結びつき

サッカーの中田英寿選手がイタリアのクラブに行かれて活躍されていた頃のことなんですけど、もう随分前のことになりますが、私はこの方のイタリア語力に驚いたことがあります。

意思疎通が出来るなんていうレベルじゃあなかったですから。通訳も出来るほどペラペラでしたからね。

なんでも、まだ高校生の頃から将来イタリアのクラブに行ってプレーすることを考えてイタリア語を勉強していたと何かで読んだ記憶があります。頭の良い方ですが、相当勉強されたんだろうと思います。

同じくサッカーの長友佑都選手がイタリア語を上手に話すのも見たことがありますけど、あの方の場合は語学力以上に陽気な人柄がイタリアで受け入れられて活躍するのに功を奏したと思いますね。

世界的に活躍しているサッカー選手にとって、外国語の習得は非常に大事だという話をよく聞きます。他の選手達と意思疎通が出来るかどうかでプレーに大きな違いが出るそうです。

しかし、意思疎通どころか試合後のインタビューにも外国語で対応できるレベルまで習得されている選手の皆さんは、やはり相当努力されたんだろうと思いますから尊敬しますよ。

今のグローバルな時代、外国を拠点にしている選手も多いし外国選手と交流する機会も増えているわけですから、外国語が出来るスポーツ選手が増えているのは当然とは思いますけど。

パリ五輪の女子やり投げで見事金メダルを取った北口榛花選手も、大したものだと感心せずにはいられません。チェコ人のコーチを自分で見つけて、コーチしてもらうことを自分で交渉して、単身チェコに移り住んだという決断力と行動力が素晴らしいと思うんですよ。

そして、コーチとの意思疎通を向上するのに必要だったとは言え、チェコ語を習得したというのがすごいと思うんです。北口選手のチェコ語は意思疎通が出来るというレベルを超えているでしょ?

チェコのテレビ局のインタビューにチェコ語で答える動画も見ましたけど、その動画は昨年2023年のものでした。チェコに拠点を移したのは2019年だそうですから、たったの4年でインタビューに答えられるほどのレベルになったというのはすごいですよ。

相当努力されたと思いますけど、北口選手はサッカーの長友選手のように明るくて陽気な人柄がチェコ語習得の助けになったかもしれませんね。


パリ五輪では、外国の選手達と認め合い励まし会い、仲良くしている日本人選手を見てとても嬉しくなりました。

自分のメダル獲得のために他の選手が失敗をすることを祈りたくないとおっしゃった選手もいらっしゃいましたよね。対戦相手ではあっても「敵」ではないわけですから、同じスポーツに取り組む者同士の尊敬や友情が示せる人達は見ていて気持ちがいいです。

やり投げの北口選手の活躍を、チェコの人々が「養女にもらったうちの子」の活躍のように喜んでいると聞くと嬉しくなるじゃあないですか?

これはチェコの国営スポーツチャンネル「ČT Sport」のツイートです。銅メダルのニコラ・オグロドニコヴァ選手と抱き合う北口選手です。

ツイートには「チェコのやり投げ学校がオリンピックを制覇した。金メダルがハルカ・キタグチ、銅メダルがニコラ・オグロドニコヴァ」と書かれています。


今回のパリ五輪を見て一番印象に残ったのは、こうした国境を超えた人々の結びつきでした。


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