薄暗いのはいいんです。電気をつければいいのでね。
いろいろ不便なところはありますが、蛇口をひねれば水もお湯も出て、食器洗い機もあるから毎食後に皿洗いをする必要もなく、ガスコンロはちゃんと火がつくし、オーブンは調子がいいし。
文句なんか言ってはバチが当たりますけど、一番不便なのはシンクと水道の蛇口でしょう。
典型的な古いタイプのシンクと蛇口です。
以前住んでいた家の水道の蛇口は下の写真のようなタイプで、棒1本で温度調整も水量調整も簡単に出来ました。自分で選んで買って来て取り付けたんです。
スパウトの長さも高さもちょうど良くて使いやすかったんですけど、この家のスパウトは短すぎるし低すぎるんです。
食器は食器洗い機で洗いますから、シンクで洗うのは鍋やフライパンや調理道具ですが、鍋なんてね、小さな鍋でも洗うのに苦労するんですよ。すすぐのに苦労するんです。スパウトが短くて低いから。
シンクは小さなシンクとそれより少し大きいシンクの2つが付いていますが、オーストラリアの古い家はどこもこのタイプです。
大きな鍋やフライパンも右側の大きめシンクで洗えますが、オーブンのトレーなどの大きな物はシンクに入りませんから、洗うのは大変です。
「なんでこういうデザインにするのかなあ、ホントに不便!」とイライラしながら洗っていたら「そうだった!」とオーストラリア式食器洗いのことを思い出しました。すっかり忘れていましたよ。
このタイプのシンクはね、オーストラリア式食器洗いには最適なのです。短くて低い水道のスパウトもこれで正解なのですよ。
もう10年以上も前ですが「超高速で食器洗いをする裏ワザ」という記事を書いています。義母(夫の母親)の食器洗いが私の2倍は速いということについて書いているんですけど。
義母の食器洗い方法、それがまさにオーストラリア式なんです。義母の姉妹も義母の友人達も、皆んな同じ方法で洗います。
どういう方法か?
はい、説明いたしましょう。
1.やや大きめの方のシンクに水をため、洗剤を投入して洗剤液を作る
2.食器に食べ残しなどが残っている場合はかき取って、必要なら小さいシンクで軽くすすいでから、洗剤液に入れて洗う
3.洗えたものを水切りカゴに並べる
はい、終わり!
洗うのが鍋でもフライパンでも手順は同じことです。オーストラリア式には、洗剤液で洗った後に水ですすぐという手順がないんです。
だから、このデザインのシンクで完璧なんですよ。
オーストラリア式食器洗いを初めて見たのは、もう40年近く前のこと。ホームステイした家で見ました。その家の奥さんは日本人でしたが、泡がついたまま水切りかごに並べていました。
さすがに驚いたので水ですすがない理由をたずねたところ「オーストラリアの食器洗剤はすすがなくても大丈夫なの」という返答だったんですよ。
「さすが、水が貴重なオーストラリアのような国では、そのような商品が存在するのか」と感心したんですけど、洗剤のボトルには「洗剤で洗った後は、きれいな水でよくすすいでください」と書いてあるんです。
人によっては、水切りかごに放置して自然乾燥させると洗剤が食器に残るから良くないと考えるようで、そういう人達は、ティータオルと呼ばれる大判の布巾で全部拭き取ります。
拭き取った後のティータオルは、もちろん黒ずんでいますよ。
自然乾燥にしろ拭き取るにしろ、私はオーストラリア式は受け入れられません。やはりきれいな水ですすぎたいです。それをするには、この小さなシンクと短くて低い水道のスパウトは不便でしようがないんです!
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