彼女の家にも食器洗い機があり、ほとんどの食器はこれに突っ込んで機械に洗ってもらっているのだが、高価なウェッジウッドの食器だとか食器洗い機に入らない鍋、釜、まな板の類は手洗いするのは、誰しも同じこと。
彼女のこの「手洗いの食器洗い」が、まあぁ~とにかく速いのだ!文字通り「あっという間に」終わってしまう。
そこで、義母の超高速な食器洗いを可能にしている裏ワザというのを紹介したい。
以下のように行えば、超高速食器洗いが可能になる。
1. 食器に食べ残しなどが残っている場合、あらかじめきれいにかき取っておく
2. 流しに水をため、洗剤を投入して洗剤液を作る
3. 食器を洗剤液に入れて洗う
4. 洗えたものは水切りカゴに並べる
はい、終わり!
速かったでしょう?
裏ワザにあたるのは、4の「洗えたものは水切りカゴに並べる」ですね。洗った後に流水ですすぎなど行うから時間もかかるし水も無駄になるといわけです。
この裏ワザを初めて見た時、私は全く驚きませんでした。なにしろ、それまでに何度もオーストラリア人家庭においてこの裏ワザを目撃していたのですから!
初めて見たのは若かった頃にホームステイしたオーストラリア人家庭において。その時は、さすがに驚いたので水ですすがない理由をたずねてみた。
「理由というのは良く分からないけど、みんなリンスしないわよ。オーストラリアの食器洗剤はリンスをしなくても大丈夫なの」との返答であった。
「すすがなくても大丈夫な食器洗剤か...。さすが、水が貴重なオーストラリアのような国では、そのような商品も存在するのだ。日本でも売ればよいのに...」などと感心する私であった。
ずっとそう思い込んでいたので、義母の食器洗いに衝撃を受けることはなかったのだが、ある時、ふと彼女が使っている洗剤のボトルに記載された細かい文字を読んでみた。洗った後にすすがなくても良い秘密が書かれているかもしれないと思ったのだが、
... 洗剤で洗った後は、きれいな水でよくすすいでください …「えええー! ちょっとちょっとお、洗った後はきれいな水でよくすすげと書いてあるよ!」
「そうぉ? すすがなくっても別に問題はないのよ。何十年もみんなそうしてきたんだし」
義母は気にする様子は全くなく、泡だらけの食器を次々に水切りカゴに並べる。
「だって、ほら見てごらんなさい。洗剤水はこうしてしたたり落ちてしまうんだし、食器に残りはしないのよ」
食器の次は、鍋にフライパンにまな板と、次々と泡だらけのままカゴに積み上げていくのだった。
オーストラリア人みんなが、こんなやり方をするわけではない。私が思うところ、先祖がイギリス系移民である人達がこのやり方で洗っているようである。夫の家族の先祖はスコットランド移民だ。
ところが、同じ家族であっても、義母の妹は異なる意見を持っている。彼女は、泡だらけの食器を水切りカゴに並べて自然乾燥などしない。洗剤が薄い膜になって食器に残ると思っている。だから、彼女は泡だらけのまま水切りカゴに並べた後、ティータオル(大判の布巾のような布)ですっかりふき取るのだ。
まあ、どちらにしてもすすぎはしないわけです。
ああ、ついでにお教えするとですね、このティータオル、食器をふき取った後は黒ずんでいるんですよ。だって、この食器を濡らしている液体というのは、水と洗剤だけじゃあないですからね。食器を洗ってる水ですから、ソースやら油やらいろいろ混じっているんですから。
確かに泡はしたたり落ちていく |
私は、今でもしっかり日本式!絶対に洗剤が残らないように、泡の一粒までもすすがずにはいられない。
義母の家の食器を使うのは、以前はちょっと気持ちが悪かった。彼女が食器洗い機を買ってからは、普段使いの食器に関しては心配がなくなってやれやれである。
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