そんな早い時間に帰って来る時は、たいてい身体の具合が悪いんです。でも、具合が悪いなら私に迎えに来てくれと連絡してくるはず。バスで帰って来たので病気ではないようでした。
ちょっと元気がありませんでしたが、何があったのかと聞いてみたところ、メガネが壊れたので仕事を早退したと言うのですよ。
コンピューターの画面も書類も読むことが出来ないので、早退したんだそうです。
こういう時のためのスペアのメガネは持っていないのかと聞きましたら、今使っているのがスペアのメガネなんだそうで、そう言われて思い出しました。
昨年の検査の後に作ってもらったメガネは、夫の父親が8月に売りに出した家の草刈りをしていた時に無くしたんです。だから、ずっとスペアのメガネを使って来たんです。無くしたメガネの前に使っていたメガネです。
仕事を早退してからいつも行っている OPSM というメガネ屋に行って修理をしてもらい、新しいメガネを作ってもらうために、昨年の検査からまだ1年経っていませんが検査の予約をして、それからバスで帰って来たのでした。
うちの夫が遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ていることは、このブログで度々話題にしていますが、メガネが無いと何も読むことが出来ないというのは初めて聞きました。
昨日の午後、検査を受けに私が車で連れて行きました。いつもお世話になっている眼科医の診察を受けて来ました。
「スターガルト病」という病気は非常に稀な遺伝性の病気で、治療法はありません。進行を遅らせる方法も見つかっていません。うちの夫は2年前の検査で車の運転のための適性視力が無いと分かり、運転免許証を返納したんです。
あの時の検査は非常に重要で、運転ができなくなったことは夫の暮らしに大きな影響がありました。次に大きな影響が出るのは、検査ではなくてメガネを使っても文字が読めなくなった時です。
要するに、検査をしたところで生活に影響は無いですし、出来ることも無いのですけどね、今後に備える心構えが出来るというわけで毎年検査を受けることにしています。
これが昨日撮ってもらった写真です。
昨年の写真がこれです。
放射線状の細い血管が集まっている大きな黒い丸い部分は、視神経が集まって束になっている部分で、ここには光を感じる細胞が無いので「盲点」と呼ばれる部分です。
その横に薄っすらと少し小さめの丸が見えますが、それが黄斑です。ものを見る時に焦点を合わせるところで、視界の中心となる部分です。
黒い斑点は細胞が死んでいる部分です。夫の場合は、こうして細胞が徐々に死んでしまうのでして、死んでしまったらもう何も出来ることはありません。光すら感じませんから、視野が黒く欠損してしまうわけです。
昨日はクリニックが新しく導入した最新式のカメラを使ったそうで、今まで撮った写真よりも鮮明に写っていました。少し比べにくかったのですが、ショックを受けるほど状態が悪化したようには見えません。
拡大して比べてみますと、細胞が死んでいる部分の黒い斑点がインクがにじむようにわずかに大きくなっていて、隣りの斑点とつながった部分もあります。
左目の方は、黄斑がほぼ全滅しています。
それでも、あまり悪化していなかったので少し希望が持てました。少なくともあと1年は、仕事が続けられるのではないかと思います。
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