2023年3月16日

エルニーニョと罪悪感

オーストラリアでは、この2〜3年雨の多い年が続きました。メルボルンでは洪水被害は無かったですが、度重なる大雨で大きな被害が出た地域がたくさんあります。

昨年は特に雨がよく降り、気温の低い日が多かったです。夏も比較的涼しくて、暑いのが苦手な私は助かりました。例年夏になると砂漠化する我が家の草地が、枯れていないで緑色という珍しい状態でした。

しかし、最近雨らしい雨が降らなくなって来たんですよ。

ラニーニャが終わったんです!

「ラニーニャ」というのは、皆さんご存知の通り東太平洋の赤道付近で海水温が低下する現象です。東側で海水温が低下すると西側では海水温が上がるのだそうで、海水温が高いと積乱雲が発生して雨が降りやすくなるんですよね。

雨が多くて低温だったのもそのせいなんですけど、オーストラリアの気象局が先日「ラニーニァ」が終わったと発表しました。

これから、東太平洋の海水温が上昇する「エルニーニョ」が発生する可能性が高いということで、監視をスタートさせたそうです。

「エルニーニョ」が発生すると「ラニーニャ」とは逆のことが起きるので、太平洋の西側では海水温が低下し積乱雲の活動が不活発となります。

このため、オーストラリアでは、降雨不足、干ばつ、乾燥、猛暑というのが問題になるんです。オーストラリアは農業国ですから、雨が降らなくなるとたちまち農業への影響が出て来ますし、ヴィクトリア州で心配なのは乾燥と高温による森林火災です。

私達の家はマッチ1本で燃え上がるユーカリの大木に囲まれた環境にありますからね、やっぱり早くここから引っ越した方が良さそうです。

草がどんどん枯れて砂漠化し始めている我が家の草地ですけど、一部だけ青々とした、しかも異常に大きな草が生えているんですよ。

ほら、すごいでしょ?


私達が住んでいる家は下水道のない田舎環境にありますので、おトイレからの排水はセプティックタンクというのに溜めてバクテリアによる処理を行い、上澄みの汚水を土壌処理するようになっています。

昨年の暮れ、詰まった排水管の修理をしてもらった際にそれまで垂れ流しだったキッチンからの排水もセプティクタンクに溜めるようにしてもらいましたから、土壌処理する汚水の量が増えたんです。

その土壌処理用のパイプがどこに埋まっているのか、一目瞭然ですね。

この青々とした草は、長くて大きいだけでなく肉厚で、見るからに美味しそうです。

降雨不足が続いて草地が減って来ると、食べ物を求めてカンガルーくんが再び姿を現すんじゃあないかと期待しています。


去年の今頃は毎日我が家にいたのにね、もう何ヶ月も姿を見ていないんですよ。生きているのなら、ここに美味しい草が生えていることを覚えているんじゃあないでしょうかね。


ところで、

昨日、義弟(夫の弟)からメッセージが届きました。今年の6月から9月にかけて、またスペインに行くので彼等が飼っている犬のビシューの世話を頼みたいというメッセージでした。

先日「お人好しをやめようと思う件という記事に書いたとおり、今年も頼まれるだろうと思っていましたが、頼まれたら断るつもりでした。

しかし、いざ断ろうと思ったらこれが簡単ではないんですよ。

頼まれたことを「できません」(本心は「したくない」ですけど)と断ると相手がどんな気持ちになるだろうかとか、私が我慢してやってあげれば一番物事がスムーズに行くんだろうなとか、いろいろ考えてしまうわけです。

しかしね、「したくない」という気持ちを押し殺してビシューの世話を引き受けたら、私の苛立ちは犬のビシューに向かってしまう気がするんです。愛情を持ってビシューに接することが出来ないと思うんですよ。

それに、今年は3ヶ月もですよ。

昨夜一晩悩みましたが、勇気を出して断りました。

いやあ、こんなことを断るのに勇気を出さなくちゃあいけないというのがもう、やっぱりお人好しなんだなあと思います。

断った後、気持ちはスッキリしていません。罪悪感で気分が悪いです。


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2 件のコメント:

  1. ヒロコさん、こんにちは。

    断って正解だと思いますよ。
    どう考えてもヒロコさん達は都合のいいように利用されてるだけのような感じがします。
    しかも今回は3ヶ月って、、、3ヶ月もスペインでホリデーするお金があったらビシューを専門のところで預かってもらったらいいんじゃないでしょうか?
    もともと義弟さん側からの友好的な交流が望めないのだから、これがきっかけで仲が悪くなったらどうしようと心配する必要もないでしょうし。
    まぁ〜ちょっとビシューは可哀想ですけど😅
    あまり悩まず、美味しい物でも食べて楽しい時間を過ごして下さい👍

    ではでは

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    1. コメントありがとうございます。断った後しばらく罪悪感で気持ちが悪かったんですけど、考えてみれば自分達は毎年2〜3ヶ月はスペインに行くし国内にいる間もしょっちゅう旅行をしているのに犬を飼い始めたというのが、ちょっと心構えが足りていないと思いました。一人娘が赤ちゃんの頃から隣りに住んでいる義母に世話を頼りきりで、犬の世話もしょっちゅう頼んでいましたから、旅行に行く時には義母に預けられると思っていたんでしょう。苦労知らずのラクな暮らしをして来ているんですよ、義弟家族は。今回3ヶ月間もビシューの世話を頼める人が見つからなくても、それは彼等の責任だと思います。

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