2019年10月6日

お辞儀は簡単ではない

現在ラグビーのワールドカップが日本で開催中で、外国の選手達が試合後に観客席に向かってお辞儀をする様子が好意的に報道されていますが、お辞儀って簡単にはできないものなんですねえ。

かつて、オーストラリアの学校で日本語を教えていた頃、お辞儀の文化も教えましたが、多くの子供達のお辞儀は、どう教えても、

なんかヘン…

でした。

友人知人が私に日本式なお辞儀をしてくれることもあるのですが、なんかヘンです。

何故でしょうか。

私が思うに、

理由は、傾斜角度、首と背中のまっすぐ具合、そして手の位置にありそうです。

お辞儀にも「会釈」から「最敬礼」である「直角礼」までいろいろあるわけですが、ワタクシ的には「直角礼」というのは神仏前あるいは天皇陛下に対してというイメージがあるものですから、スポーツ選手の「直角礼」を見るとちょっと感激しちゃったりします。

しかし、普通の暮らしの中では、人に対して「直角礼」をするとかえって卑屈な印象を与えることがありますよ。された方も良い印象を受けませんから注意が必要ですね。60度くらいのお辞儀のほうが敬意が伝わります。

お辞儀の注意点は、上体を傾ける角度が最も重要で、状況に応じた適切な角度でないと逆効果ということもあるのです。

また、目線の位置によっては首が上や下に曲がってしまうことがあります。背中が丸くなっていてもお辞儀が決まりません。背筋は伸ばして首は真っ直ぐにすることが大事です。

手の位置も重要で、身体の前にだらりと垂らしたり宙ぶらりんにしたりすると、たちまちみっともなくなる。膝や腿を抱えるようにするのもカッコ悪いし、腕を真っ直ぐに身体の脇に沿わせるのは良いけど、上体を傾けてもそのままにするとペンギンの翼みたいになっちゃうし。

手は、女性の場合は身体の前で合わせるのが良いと教えられましたが、重ね方によってはこれまたヘンテコに見える。

お辞儀というのは、簡単に見えても、実はそれほど簡単でもないのです。

私は子供の頃に学校で教えられたし、自分も生徒に教えたことがありますが、じゃあ私自身は正しいお辞儀が美しくできているのかと聞かれたら、

それはよく分からない…

しかしまあ、日本人なら「正しいお辞儀の仕方」を知っておくべきだとは思います。


ああ、それからですねえ、お辞儀をみっともなく見せるもう一つの原因に、上体を傾けた後の起こし方というのもありますよ。

スピードを出しすぎると滑稽ですから!


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