先日、干ばつによる農業被害のニュースをこのブログでも話題にしたニュー・サウス・ウェールズ州の内陸部は、その後少しは降雨に恵まれたとは言え、この夏連日猛暑が続いておりますから厳しい状況は続いているのですけど、その地域から「魚の大量死」のニュースが話題になっています。
専門家は、オーストラリアではこういうことは起きるものだと実に冷静なコメントをしていているんですけどね、実際に魚大量死の様子を見ると悲しい気持ちになりますよ。
死んだ沢山の魚を見たことがある人ならお分かりでしょうが、この暑さの中では死んだ魚の腐敗は急速に進みますから、当地でどれほどの悪臭がしているのかあまり想像したくないところです。
問題の場所は、ニュー・サウス・ウェールズ州の内陸部にあるマニンディー湖(Menindee Lakes)という湖とダーリング川(Darling River)です。
もちろん魚が死んでいるのはそこだけではないんですけどね、現在問題になっているのはそれらの場所。
オーストラリアの地図を見ると、各所に水色で表示された湖や川がありますけど、実際には干上がっていて水なんか全く無いという場合が多いです。
近年の大干ばつで水量が減り続けていたマニンディー湖やダーリング川は、猛暑の影響で(あの地域は毎日気温が40度を超えているはず)水温が上昇し、藻が異常発生して水中酸素濃度が下がり、お魚たちは生きていけないというわけです。
しかし、原因は降雨不足と猛暑だけじゃあないと人々怒っていますよ。
政府の水管理が悪いとか、不当に水を沢山使っているヤツがいるとか、下水の処理施設が無いから生活排水が川へ流れ込んで汚染しているのも問題だとか、トークバックラジオには様々な人達が電話をしてきて責任のなすり合いです。
死んでいる魚の数が多いので、早急に処理しないと今は死んで水面に浮いている死骸がそのうち沈み、それがバクテリアによって分解される過程で水中の酸素が使われるから酸素濃度が低下してさらに沢山の魚が死ぬとも言われています。
川の近くに住んでいる人々からは、臭いが耐え難いとか、川の水を生活用に使えなくなったとか、不満が続出しているようです。
遠い所のニュースなので具体的なことは分かりませんが、住民の皆さんも政府関係者の皆さんも、大変ですね。
やっと死んだ魚の掃除が始まったそうです。また、政府機関が水中の酸素濃度を上げる機械を買ったそうです。効果があればいいのですがね。
気温が50度近い中での腐った魚の掃除はさぞ大変でしょう。
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