2018年4月7日

大英帝国植民地政策の名残り

日本から桜の開花だの初の夏日だの、4月らしいニュースが聞こえてくるくらいですから、南半球の下の方に位置するメルボルンは寒くなってきています。

今朝は外の気温が7度でしたし、Tシャツで寝ていたら雪が積もった森の向こうにある「信州ユニバーシティ」(という設定の大学)に行く夢を見ました。新学期が始まる9月(というのも変だけど)、まだ9月なのにすでに雪が積もっていて寒かったのですが、

目が覚めたら実際に寒かったんです。

かと言って、夏物をしまったりしてはいけません。来週は再び30度超えが予想されています。とにかく、一年中、あらゆる季節の服が必要なメルボルンなのです。

それはともかく…

現在、クイーンズランドのゴールドコーストでは、「コモンウェルスゲームズ(Commonwealth Games)」というオリンピックのような総合競技大会が開かれておりまして、オーストラリア人達はゴールドメダルラッシュで大喜び!

これがねえ、毎回呆れちゃうんです。

「コモンウェルス(Commonwealth)」というのは英連邦のことで、この競技大会に参加するのは英連邦に属する国や地域です。かつて植民地であった国々や今でも英国に属する国々などです。

参加国と地域はこちらでご覧いただけますよ。知らない国が多いですよね。多くが、小さな島の国々です。アフリカ諸国も多いです。

かつての大英帝国の繁栄ぶりというか、いかに世界中に植民地を拡大していたかがよく分かるわけです。しかし、そうした帝国主義の時代、侵略され、植民地とされた国々や地域の奴隷問題や貧困問題をはじめとする暗い歴史を思うと、今こうしてアスリート達が集まって、対等な立場でスポーツで競い合う時代が来たことを、良かったなあとは思いますけど、搾取され支配された側の人々の人権問題や経済問題は続いているわけで。

英国は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドと、それぞれ分かれたチームとして参加しています。

「コモンウェルスゲームズ」は、オリンピックのように4年ごとに開催されまして、オリンピック競技以外に、英連邦諸国で盛んな(それ以外の諸国ではあまり知られていない)スポーツも行われるんですよ。

例えば、ローンボウルズとか。これは、芝生の上で的となる小さなボールの近くにボールを投げあって、最後に一番近いところにボールがある方が勝つという競技ですが、オーストラリアでは特に高齢者に人気があります。

7人制ラグビーやネットボール、スカッシュなども行われます。

でも、テレビで放送されるのは人気のあるスポーツが中心です。現在、水泳が行われていて金メダルラッシュですからね、オーストラリア人達は大喜びというわけですが、オーストラリアは水泳では世界のトップクラスでしょ?参加国が限られたこのような大会でメダルを獲得するのは当たり前なんですよ。

実際、選手たちも競争相手はチームメイトのオーストラリア選手ってくらいのリラックスモードですからね。リラックスしているので実力を発揮できるのか、世界新記録が出たりもしています。

「コモンウェルスゲームズ」は、一体いつまで続けるのでしょうか。もうやめても良いんじゃないかという意見も出ています。


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