昨日、務めているツールショップで電動工具を盗もうとした男を格闘の末捕まえたといううちの夫の話は、詳しい話を聞くとまさにチームワークの賜物でございました。
そして、格闘というよりも「掴み合い」というようなものであったらしいです。
まず、この男が来店した時、若いスタッフA君が更に経験の浅い歳下のD君に「この男を見張れ」という指示を出しております。この男が両手をポケットに突っ込んでいたからだそうです。
私には良く分かりませんがね、ツールを買いに来る人が両手をポケットに突っ込んだままというのは不自然なのだそうですよ。
指示に従い、気づかれないように男を見張っていたD君。
男は随分長い間、店内を見て回っていましたが、ある電動工具の有名ブランドのコーナーで、商品を服の中に隠したところを運良くD君が目撃しました。約1秒間の出来事でしたから、D君お手柄でした。
D君はこれを店長の立場であるうちの夫に報告。
この時点で、何が起きているのかを他のスタッフ達も把握しました。
うちの夫が若きマネージャーのウィル君に電話で相談していると、男は「サンキュー」と言って店を出ていこうとしました。
夫は男が店を出る寸前に男を止め、D君の報告どおり商品を服の下に隠し持っていることを服の上から確認しましたら、男が騒いで逃げようとしたために夫は男の胸ぐらをつかんで店内に引き戻し「警察を呼んでくれ〜」と指示。
一人のスタッフが警察に電話をしている間に、二人のスタッフがすかさず入り口のドアを閉めました。
この間、開き直った男は「オレは何もしていない」「店を出てもいない」と騒ぎ続けておりまして、確かに店を出てはいなかったので、もしも夫が男に怪我でもさせていたら傷害罪でトラブルところでした。
その時です。
他の客が来店し、閉まっているドアを開けて「この店営業中?」と入って来たため、この瞬間に男が逃亡しようとしましてですね、ここで夫と男が掴み合いになりました。
夫が言うには、長身であることと体重があることが大いに役に立ったそうです。お相撲でも体重が重いことは強みになるのですしね、体重3桁がこんなところで役に立つとは!
警察が到着するまで約15分。
強盗ではなかったのと男がすでに拘束されていたということで、パトカーはサイレンを鳴らしてやってくるようなことはしなかったのです。
この男、確かに商品を服の下に隠して店を出ようとはしたものの、実際には店を出てはいませんでしたから、「オレは何も悪いことはしていない」「店を出てもいない」という主張は嘘ではなかったのですが、すぐに男が乗ってきた車が盗難車であることが分かり、ナンバープレートも別の盗難車のものであることが分かり、さらに車の中には複数の盗んだ商品がありましたので逮捕されました。
そして、先日ツールショップの別の店舗に入った泥棒が、CCTV監視ビデオの映像からこの男であったことも分かったそうです。
ちなみに、この男はアフリカ系でも中東系でもアジア系でもなく、30歳代の白人でした。
店によっては、泥棒が入った時に身体接触するようなことをしてはいけないと決められている場合も多いそうです。要するに、泥棒を捕まえなくて良いということですよねえ。無理をして泥棒を捕まえようとして、スタッフが怪我をすると店の経営者にとっては厄介なことになるんですって。
泥棒が怪我をしても問題になるそうですからね。過剰防衛とかなんとか。
「この泥棒がナイフとか持っていなくてよかったわ」と私が言いますと、夫も後からそう思ったと言っていました。
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チームワークとは言え、ちょっとした武勇伝ですよね。
返信削除ずーっと年取ってからも何度も話題に上りそう(=^・^=)
負傷者が出なくて良かったです。
オーストラリアは銃とは無縁の社会のようですね。
ニュースでも聞きませんし。
現在のオーストラリアは銃社会ではありません。しかし、元からそうだったわけではないんですよ。「銃規制、オーストラリアの選択」という記事をお読みください。https://hirokoliston.blogspot.com.au/2015/12/blog-post_7.html
削除大変な事件があったんですね。
返信削除ほとんどの国が銃無しでも安心な生活を送れているわけですから。
オーストラリアは賢い選択をしたと思います。
時代劇に「飛び道具とは卑怯なり」という台詞が出てきます。
ふと思い出しました(=^・^=)