2013年1月7日

森林火災と心配な天気

私たち家族が住むリングウッドは、メルボルンから東へわずか20キロあまりの距離だというのに、地形の関係で気温がメルボルンとは異なる。夏はメルボルンよりも高めで、冬は低めだ。

夕方のニュースを見ていたら、今日のメルボルンの最高気温は31度だと言っていた。リングウッドは36~37度くらいだった。夫と息子が出かけたヒールズビルの近くでは40度だったそうだ。

だから、明日も今日と同じくらいの天気で31度になると聞いて、私達家族は、「じゃあ、また40度近くになるんだな」と話し合った。

昨年から乾燥した気温の高い天気が続き、オーストラリアの東南部では「ブッシュファイア」と呼ばれる森林火災が各地で発生している。

比較的涼しい気候のタスマニアでも、先日40度を越える猛暑に見舞われて火災が発生し、ここ数日間で大きな被害が出ている。

ヴィクトリア州でも、西部で大きな火災が発生している。

明日は、シドニーのあるニューサウスウェールズ州で過去最悪のコンディションになると予想されていて、テレビでは繰り返し注意や避難を呼びかけている。海に面するシドニーでも43度になるというのだから、内陸部では50度に近い天気となる。

気圧配置の関係でオーストラリアの内陸部にたまっている非常に高温で乾燥した空気がニューサウスウェールズ州へ流れ込み、強風となるのだそうだ。

ヴィクトリア州でも、北部は危険なコンディションになるらしい。

思い出すのは、2009年にヴィクトリア州で発生した「ブラックサタデー」と呼ばれるの大火災のことだ。忘れもしない、2月7日の土曜日。我が家のキッチン外に置いていた温度計は、屋根の下の日陰でも48度になった。

美しく晴れ上がった青空のはるか向こうに「地球規模の巨大ヘアドライヤー」があって、そこから激しい熱風が吹いてくるという感じの天気だった。

台風並みの強風が吹き荒れたが、その風がヘアドライヤーの熱風なみの乾燥した熱い風なのだった。畑の野菜が古紙のように茶色に枯れてしまった。


上の写真が撮られたヤラグレンという街の近くに住んでいた友人家族は、命がけの消火活動で家を守ったが、手が回らなかった倉庫や車庫は燃えてしまった。その家族に貸していた私達の滑り台は溶けてしまった。


気温が50度を超える中、命がけで消火にあたった消防士やボランティアの消防団の方々には、本当に頭が下がる。上の写真は、2009年の「ブラックサタデー」の時に撮影された有名な写真だ。

173人もの命が奪われ、何百人もの人が怪我を負った。ほとんど重症の火傷である。何千もの建物が消失した。

火災は、放火や不注意な人の投げ捨てたタバコなどによって発生する場合もあるが、多くは落雷によって発生する。

日本人には想像しがたいが、青々とした葉を茂らせるユーカリの木は、雨に濡れていたとしてもマッチ1本で燃え上がる。ユーカリが生い茂るオーストラリアの森林の火災は爆発的だ。下は、ABCが報道した「ブラックサタデー」のニュースビデオ。



7日現在、タスマニア、ヴィクトリア、ニューサウスウェールズの3州だけでも何百ヶ所も燃えているそうだ。私達が住んでいるリングウッドの街には火災の心配はないけれども、明日がとても心配である。

どうか、大きな被害が出ませんように。


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1 件のコメント:

  1. ウォンバット2013年1月7日 22:12

    本当にもうあんなひどいことが起こらないようにと願うばかりです。

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