2024年3月5日

生まれながらのサイコパス

とても興味深い話を聞いたので、今日はその話を紹介したいと思います。

ある知り合いの家族の話です。この家族は5人家族で、10代の男の子が2人と少し歳が離れた小学校1年生の女の子がいます。

3人そろって大変賢そうな子供達なんですが、どちらかと言うと控えめでおとなしい男の子達に比べ、一番下の女の子は大変活発で社交的でおしゃべりな子です。外見も愛らしくて、さぞ家族に可愛がられているんだろうと思ったんですけど。

実は、この女の子が問題になっていたんだそうですよ。

活発でおしゃべりなのはいいのですけど、幼い頃から口が立つ子で、お兄ちゃん達に対して意地悪なことを言ったり、ののしったり、早い話がお兄ちゃんいじめをしていたんだそうです。親のいないところで。

ちょっと信じがたい話なんですけど、まだ幼児であったこの女の子にひどいことを言われてお兄ちゃんが泣くようなこともあったんだそうですよ。

ご両親は、この女の子がもしかしたらサイコパスなのかもしれないと恐れたそうなんですけど、お兄ちゃんいじめを止めさせなくてはいけませんからね、ある日この女の子と3人で話し合いました。

「いいかい、よく考えてもらいたいんだけど、この家はね、お互いがハッピーになれるように助け合う家だ。お互いに優しくして親切にする家なんだ。でも、君がしていることはずいぶん違うね。意地悪なことを言って、お互いを傷つけ合ったり悲しくさせることが君のしたいことなら、お父さんとお母さんは君がしたいことができる家を見つけて、その家に住めるように手配してあげることが出来ます」

両親からこう言われた幼稚園児のこの女の子は、この瞬間からまったく別人に変わったんだそうですよ。

お兄ちゃん達にひどいことを言うことは無くなり、とってもスイートな愛らしい女の子に変身したんだそうです。

あまりの激変ぶりに、ご両親はこの女の子がやはりサイコパスで、自分の利益のために良い子を演じているのではないかと、心の底では何か別のことを考えているのではないかと、今でもつい考えてしまうそうなんですけど。

どうなんでしょうね。


サイコパスというと犯罪者というイメージを持っている人もいますが、サイコパスの人格を持っている人達の大半は普通に社会生活を送っています。

よく知られているサイコパスの特徴に「他人の心の痛みが分からない」「平気で嘘をつく」「社会のルールに無頓着」「他人を傷つけても罪の意識がない」というのがありますよね。

人がサイコパスになるのは、幼少期の虐待やネグレクトなどの後天的な要素も関係しているとは言われますが、そういう環境で育った人達が皆んなサイコパスになるわけではありません。やはり、脳の変異など先天的な要因が関係していると考えられています。

つまり、生まれながらのサイコパスという人もいるわけです。

先日読んだあるニュースの記事は、小学生で殺人を犯した少女の話でしたが、その子は赤ちゃんの頃から他の子供達とは違っていたそうです。その子を養女にした夫婦の話によると、とても育てにくい赤ちゃんだったそうですが、保育園に行くようになってからは他の子供達への意地悪が目立つようになったそうです。

自己中心的で、他の子供達を傷つけるようなことを言ったりしたりする、気に入らないことがあるとひどい仕返しをする、こういう特徴を幼児のうちから見せていたんですって。

私は小学校の教師だったんですけど、いましたよ、そういう子供。

サイコパスの中にもいろいろタイプがあって、反社会的で粗暴な行動をとりやすいタイプは犯罪者になることがある反面、冷静な判断力を持っているタイプは社会の中で上手く生きています。

リスクを恐れないとか冷徹な決断ができるといった特性をいかして、むしろビジネスで成功している人も少なくないと聞きますよねえ。

知人の家族の女の子は、もしかしたらサイコパス的な人格を持って生まれて来たけど、冷静な判断力を持っているタイプなのかもしれません。

自分を愛してくれる優しい家族と一緒にいたいから、「お互いに助け合い優しくする」という家族のルールに従った方が自分には得だと理解したのかもしれません。


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