2023年4月25日

乱視と病気の遺伝

乱視のことを英語で「Astigmatism」と言います。カタカナにすると「アスティグマティズム」と「ティ」のところを強く発音します。

私は20代の前半、目がぼやけて見えにくいと思っていたある日、夜空に三日月が2つ並んで見えたので乱視だと分かりました。視力は子供の頃から良かったんですけど、乱視というのはどういう理由でなるんですかね。

メガネも作りましたが、メガネを使わないと読み書きに困るほどではなかったのであまり使いませんでした。しかし、乱視に老眼が加わった現在は、メガネなしでは何も読めません。写真なんか見てもぼやけてよく分かりません。

小さい文字はメガネをかけてもまだ読めないので、拡大鏡が必要です。LEDライト付きのルーペを愛用しています。今やメガネとルーペ無しでは暮らしていけません。

うちの息子は、生まれた時から乱視です。3歳児健診で見えていないことが分かって、検査をしてもらったら「本来テニスボールのような形をしているはずの眼球がラグビーボールみたいな形をしている」と言われたのを覚えていますよ。

子供の頃からずっとメガネのお世話になっています。

うちの夫も乱視です。義母(夫の母親)も乱視ですから、生まれつき眼球がラグビーボールみたいな形をしているのは遺伝なんでしょう。

夫の場合、これに老眼が加わり、さらに遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」もありますから、メガネがないと何も見えません。そのうちメガネをかけても見えなくなります。

刻々とその時は近づいていますよ。コンピューターのモニター上で普通の大きさの文字が読めなくなったらツールショップの仕事はできなくなります。現在はまだ読めていますが、人の顔の認識が難しくなって来たそうです。

このように、メガネのお世話になっている家族の中で唯一人、目の問題とは無縁だったうちの娘が、最近目がぼやけて困ると言うんです。

例えば、大学の講義をオンラインで受講する時とかオンラインで心理カウンセリングをする時に、コンピューターのモニター上で相手の顔を見たりしないといけないわけですけど、ぼやけてよく見えないんだそうですよ。

本や資料を読む時も、アルバイトでやっているクラヴ・マガ(イスラエルで考案された近接格闘術)の事務仕事をする時も、目がぼやけて困ると言うので早く検査を受けるように言ったんですけど、検査に行ったようです。

娘から家族のグループチャットに「Guess who has Astigmatism!」(乱視なのは誰でしょう!)というメッセージが送られて来ました。

「私!」「オレ!」「ぼくとグラニー(夫の母のこと)!」皆んなそれぞれ乱視なのは自分であると返事をしていましたけど、娘が言いたいのはもちろん自分も乱視だったということです。

メガネを作ってもらうことにしたそうです。これで、家族全員が乱視でメガネのお世話になることになりました。

最近目がぼやけて見えにくいという貴方、簡単にできる乱視のテストがありますよ。


私は、この図を左目で見ると、上下の部分(90ºと270ºの辺り)の線が太く濃く見えて、他は薄く見えます。左右が濃く見えるとか、斜めが濃く見えるとか、一部の線が違って見える場合は乱視の可能性があります。


乱視にしろ遠視にしろ、時々目の検査に行く必要ができたのはいいことだと思っています。息子と娘には、定期的に目の検査には行ってもらいたいんです。

だってね、息子も娘も遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」が遺伝しているかもしれないんですよ。

「スターガルト病」は、若いうちから(場合によっては子供のうちから)網膜の黄斑周囲の細胞が死に始めて、目が見えなくなって行きます。

治療法が無いので、「スターガルト病」が遺伝していたと分かってもできることは無いのですけど、いずれ見えなくなると分かれば、人生における様々な判断に影響すると思うんです。

行ってみたい場所、見てみたいもの、やってみたいこと、そういうことを先延ばしにしているといずれできなくなると分かっていれば、目が見えているうちにやっておかないといけませんからね。

老化による原因で同様の症状が出る加齢黄斑変性は、治療法の研究が進んでいるようですね。iPS細胞による治療に関するニュースも最近耳にしましたが、非常に稀な病気である遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」には、治療法も進行を止める方法もありません。

息子や娘に遺伝していないことを祈りますけど、目の検査に行く時には、視力の検査だけではなくて網膜の検査もしてもらわないといけません。


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