2023年2月12日

「The Last of Us」と菌類の危険

以前、うちの家族は「ゲーム・オブ・スローンズ」というTVドラマに夢中になっていまして、新しいエピソードが放送されるのを毎週楽しみにしていたものです。

私はどうしても興味がわかず、一度も見たことがないのですけど。

ついにシリーズが終わった時には、「ゲーム・オブ・スローンズ」ロスみたいになっていましたよ。「ああ終わっちゃった… これで楽しみにするものが無くなった」みたいな。

しかし、最近うちの夫と息子は、再びあるドラマにハマっています。

「The Last of Us」(ザ・ラスト・オブ・アス)というドラマです。日本でも英語のタイトルのまま「The Last of Us」で放送されているようですね。


ご存じの方には説明をする必要も無いわけですが、このドラマは同じタイトルのビデオゲームを原作としているんだそうです。菌類の感染症パンデミックによって文明が崩壊したアメリカを舞台に描かれるサバイバル・アクションゲームだそうで、非常に高い評価を得たゲームなんだそうですよ。

このゲームを米テレビ局HBOがドラマ化したんだそうですが、ゲームのファン達をも夢中にさせるすごいドラマなんですって。

もちろん私はゲームのことも知らないし、このドラマを見たこともないんですけど、夫と息子のハマりようを見ると相当面白いんでしょうね。

菌類に感染した人間が凶暴化してゾンビのように他の人間達を襲い、感染が広がって世界が崩壊しつつあるという設定だそうです。ゾンビとはちょっと違って、菌類に感染した人間はいずれキノコ人間化して死ぬらしいですよ。

当然、感染していない人達は「感染した人達」を排除する必要があるわけですけど、「感染しているかもしれない人達」というのがいるわけですよね。この「感染しているかもしれない人達」との間に暴力的な線が引かれることの恐ろしさも描かれているそうです。

人間は、いつの世でも偏見や思い込み、体制側の都合などによって、一部の人々を排除したり殺したりしてきましたけど、「感染しているかもしれない」ということが差別や攻撃の原因になるというのは、新型コロナのパンデミックを経験した私達にはリアリティがあります。

昨日ABC放送のニュースサイトを読んでいたら、面白い記事がありました。

「The Last of Us」というビデオゲームの制作者は、デイビッド・アッテンボローさんがナレーションを務めるBBC制作の「Planet Earth」というシリーズで紹介されたあるエピソードに触発されたそうなんです。

そのエピソードでは、菌類に感染したアリが脳をハイジャックされて意思のコントロールを失い、最後には菌類繁殖の住処と化してしまう様子が紹介されているんですよ。

菌類に感染したアリは、自分の意思とは関係なく木に登ります。アリを内側から消化した菌類は、アリの身体から成長して(エイリアンみたいに出てくる!)胞子のシャワーを放ち、より多くの「ゾンビ」を作り出すのです。

だから、感染していないアリ達は、感染したアリを見つけると離れたところに捨てるんですよ。木の枝から下に落とすんです。


人間も菌類に感染することはありますし、菌類の感染症で亡くなる人はいますけどね、「The Last of Us」のようなことが起こりうるのかと言うと、人間の身体は菌類が生存し続けるには温度が高すぎるんだそうです。

しかし、新型コロナのウイルスが変異するように、菌類だって変異する可能性があるわけで、地球温暖化によって人間の体温でも生存できる菌類が出来る可能性はあるんですって。

菌類を研究していらっしゃる科学者の方は、人々に忘れ去られていた菌類の危険が「The Last of Us」というドラマのおかげで再認識されるようになったことを歓迎しておられるそうです。

ただし、それは感染症とか食品の安全とか生物の多様性へのリスクという点で重要なのであって、ゾンビパンデミックで世界が終わる心配は無いそうですけど。

いやあ、ウイルスにも菌類にも気を付けないといけないんです。


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