2021年4月6日

イースターと商業主義

イースターが終わりました。

毎年、イースター頃には気温もぐっと下がって肌寒かったりするものですが、なんだか夏休みのような暑いイースター連休でした。

恒例行事のエッグハントには暑すぎたくらいでしょう。

だって、エッグハントで探すエッグは、本物の卵ではなく卵の形をしたチョコレートですからね、溶けちゃうじゃないですか。

クリスマスはすっかり商業化されてしまっていますけど、イースターもそうです。オーストラリアでは、イースターは宗教行事ではなく、ただの季節のイベントです。

そもそも、オーストラリア人の多くは無宗教と言って構わないですからね。自分はキリスト教徒だと言う人達も、教会に行くのはお葬式くらいですから、イースターが「キリストの復活」とは関係のないただのイベントになっていても驚きはありません。

毎年うんざりするのですけど、イースター頃になるとスーパーはとにかく甘い物だらけになります。卵の形をしたチョコレートは、ありとあらゆるサイズがありますが、近年は特大サイズというのも売られています。

孫を喜ばせたいおじいさんおばあさん達が、その特大チョコレートエッグを買ったりするんですよ。

孫にエッグハントをさせてやりたいおじいさんおばあさん達は、チョコレートエッグをたくさん買って来て庭に隠したりしますしね、子供達はイースターには大量のチョコレートエッグを手に入れることになります。

うちの子供達が幼かった頃、私はいろいろ理由をつけて子供達にそうしたチョコレートエッグを自由には食べさせませんでした。特に義母が好んで買っていた安いチョコレートエッグは品質が劣ります。チョコレート色をした砂糖と油脂の塊ですから。

お菓子に使うとかクッキーに使うとか言って取り上げて、品質の悪いチョコレートエッグはこっそり捨てていました。

イースターと言えばホットクロスバンと呼ばれるパンが有名ですが、これは甘いぶどうパンの上に小麦粉を溶かしたもので十字が描かれているパンです。最近はイースター時期だけではなく一年中販売されています。大変甘いです。近年は、チョコチップ入りとか様々な味のホットクロスバンが売られていますけど、どれもこれも大変甘いです。

また、イースターにはクリスマスのように家族が集って一緒にローストランチを食べることが多いので、招かれる者は手土産が必要ということなんでしょう、箱詰めのチョコレートなども盛大に売られます。

イエスが十字架にかけられて処刑された日を記念する金曜日「グッド・フライデー」には肉を食べちゃあいけないとかで、大量のエビや魚が売られますし、復活したとされるイースターの日曜日のご馳走用にロースト肉も大量に売られます。

そうしたことも、宗教色なんてなくて、ただイベントとして楽しまれているだけですよ。エビを食べるのに誰もイエスのことなんて考えていません。

クリスマスは、プレゼントや飾り付け用品やクリスマス関連食品の数々で、ちょっと商業主義も行き過ぎの感があるわけですが、イースターも年々商業化が進んでいます。

オーストラリア人は、北米のサンクスギヴィング(感謝祭)はまだ真似していませんが、その翌日に行われているというブラックフライデー(Black Friday)という大規模セールは真似をしてやり始めましたよ。

クリスマスの狂騒は11月から始まり、クリスマスの翌日のボクシングデーの大セールの後には、1月26日のオーストラリアデーに向けたセールが始まり、その後バレンタインデーが続きます。その後はイースターでしょ。それから母の日や父の日もありますね。メルボルンでは7月のクリスマス(北半球の冬のクリスマスを真似する異常な習慣)というのもありますよ。メルボルンカップに向けた競馬シーズンのお祭り騒ぎにハロウィーンにと、まあ続く続く!

金儲けのための商業イベントが年々増えてきて、ほとんど毎月何かやっています。

オーストラリアの6月は税制年度末で、この月には全国的な大セールがあることも忘れてはいけません。

行き過ぎた商業活動、商業主義に踊らされている消費活動、その結果大量に発生する廃棄食品とごみの問題。

消費者である我々一人一人が賢くならないといけません。


お帰りの前に1クリックを!



0 件のコメント:

コメントを投稿