2019年8月13日

ベンゾジアゼピン薬依存

ABC放送のニュースサイトで、ベンゾジアゼピンという薬に関する記事を読みました。

ベンゾジアゼピン薬では、私自身が痛い経験をしております。そして、記事に書かれているように、患者がこの薬への依存形成について十分な説明を受けない場合が多いことを、私は経験から知っております。

このことは、皆さんにもお知らせしておかなくちゃと思いました。

記事によると、オーストラリア国内の2016年の薬物の過剰摂取による死亡数で、ベンゾジアゼピン薬による死亡が一番多かったのだそうです。ヘロインとメサドンを合わせたものよりも多くの人が死んでいると言うのに、ベンゾジアゼピン薬の危険は全くと言って良いほど知られていません。

オピオイド(例えばモルヒネ、ヘロイン、コデイン、フェンタニル、メサドンなど)のリスクは広く知られていますが、オピオイドは簡単に手に入りません。しかし、ベンゾジアゼピン薬は簡単ですよ。医者に会って「眠れなくて困っている」と言えば、処方されるのは大抵ベンゾジアゼピン薬です。

ここで、ベンゾジアゼピンという薬剤について少し説明すると、簡単に言うと向精神薬の一つです。薬剤の鎮静作用と筋弛緩作用を目的に、鎮静や睡眠導入のために処方する場合が多いようです。

私も「うつ」の時の不眠のために処方されました。

処方されたのは「ノーミソン(Normison)」という「脳みそ」みたいな名前の薬。詳しいことは、「うつ」のち「不眠」とか「ノーミソンの悪夢再び」あたりの記事を読んで頂くとして。

医者は「4週間以上飲んじゃだめ」とは言ったけど、依存についての説明など無く、この薬なしでは全く眠れなくなった私は、断薬するのに睡眠ゼロのゾンビ状態3日間を経験しました。

二度とあんなことにはならないぞと心に決めていたのに、次に再び不眠に苦しんだ時に別の医師から処方されたのが「テマゼパム(Temazepam)」という薬。この薬にも依存を形成してしまいました。

後から自分で調べて分かったことだけど、「ノーミソン」も「テマゼパム」もどちらもベンゾジアゼピン薬だったのです。

ベンゾジアゼピン薬の長期処方については規制が無いらしくて、何十年も処方されて服用し続けている人もいるんだそうです。ベンゾジアゼピン薬の長期使用では、問題が発生するのが普通です。副作用には認知障害や情動の問題といった深刻なものがあります。

3〜4週間で依存が形成され、断薬は困難になる場合が多く、離脱症状も深刻です。

耐性形成の問題もあります。要するに薬の効き目が減っていくといういうことで、同じ量を飲んでも鎮静や睡眠誘導の作用が無くなれば、量を増やすということを人間つい考えちゃうものです。

こうした問題があるにも関わらず、人々はベンゾジアゼピン薬のリスクを知らされずに容易に処方され、オーストラリア国内で何百万人もの人々がベンゾジアゼピン薬を(薬の名前は異なるかもしれませんが)服用しており、多くが依存状態に陥っているそうですよ。

ところで、

「ノーミソン」と「テマゼパム」で痛い目にあった私は、現在「ゾルピデム(Zolpidem)」という非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬を処方してもらっていますが、最近は薬無しで眠れるようになっておりますので、めったにこの薬を頼ることはありません。

「ゾルピデム」は非ベンゾジアゼピン系ですけど、だから安全とは言えません。私は「ゾルピデム」で夢遊状態を経験しております。詳しいことは「おそろしや睡眠薬」をお読みください。

薬には益もあれば害もある!

副作用や悪影響について十分に理解した上で、正しく賢く服用しましょう。


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